【コラム】スマスロ初動を見て感じたパチスロの課題の共有

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2022年11月21日より順次スマートパチスロ(以下スマスロ)の稼働が開始されました。今回のコラムではスマスロ初動を視察して感じた課題を中心に述べさせていただきます。(文=ジェイさん@発信する遊技機クリエーター/J-BEAT合同会社代表)。

広がる機種性能で生じた課題

今年度に登場した6.5号機、今回リリースされたスマスロでは、ゲーム性やスペック性能の幅が飛躍的に大きくなった事に対して、打ち手にとってはリスクとリターンのイメージが、これまで以上にわきづらくなっています。特にスマスロにおいては、想像以上の射幸性に驚かれた打ち手も多かった事でしょう。

業界関係者の方であれば、平均MY値やコイン単価から射幸性のイメージがわくものの、一般の打ち手はそれを簡単に判断出来ません。

パチンコでは同じデジパチであっても、甘デジ・ライトミドル・ミドルタイプと分かれており、さらに大当たり確率、ラッシュ突入率、継続率、ラウンド振り分けなどの基本情報から、概ねリスクとリターンのイメージが出来るような土壌が形成されています。

一方パチスロでは、射幸性に関してはノーマルタイプ(Aタイプ系)、AT機くらいの括りしかなく、最近のAT機コーナー内で6.5号機コーナー、スマスロコーナーと分類されるホールが出だしたというのが概ねの分類ではないでしょうか。

©SUNRISE/VVV Committee

また、基本情報のCZ確率、BONUS確率、AT純増、50枚ベースのG数などの値は掲示されているものの、そこから市場で動いているような荒い射幸性をイメージする事は困難です。実際稼働したデータやグラフをみてはじめてスマスロの出玉性能を認知したユーザーも多かった事でしょう。

ヴァルヴレイヴの高稼働発進は、これまでの6号機との性能差の違いを認知させる上では良かったものの、スマスロ=ヴァルヴレイヴの出玉性能という紐づけになってしまうと、幅広いスペック仕様が実現出来るスマスロにおいては、打ち手のイメージと実機仕様とのずれが大きくなってしまいます。

パチスロユーザー(特にライト層)に向けてのスペック性能の伝え方については、機械をリリースするメーカーを中心に、ホール、発信媒体と協力しながら早々に取り組むべき課題であると感じています。

さいごに

年末年始の営業は、スマスロ導入効果で休眠層やこれまで6号機を触ってこなかった層に、パチスロを遊技していただく大きな機会になり得ます。

また、12月にリリースされる6.5号機のメダル機やスマスロでも、様々な機種仕様やスペックタイプが登場します。

▶L HEY!エリートサラリーマン鏡(パオン・ディーピー)
▶沖ドキ!GOLD(ユニバーサルブロス)
▶パチスロ 這いよれ!ニャル子さん(EXCITE)
▶パチスロ 真俺の空(スパイキー)

今一度、既存の機種を含め、ライト層にも伝わりやすい案内が出来ているのか、自店の客層にあった島構成が構築出来ているのかを検討し、より多くの人にパチスロを楽しんでもらいながら業界が盛り上がっていく事を期待しております。

◆プロフィール
ジェイさん@発信する遊技機クリエーター
J-BEAT合同会社代表

発信するプロ遊技機クリエーター兼ライター。過去遊技機メーカー3社で勤務。在籍中に10数機種の遊技機開発に携わる。現在は法人を経営しつつ、フリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。また、メーカー所属では出来ない発信、評論活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/jsan65536

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