パチスロ業績が大幅回復、新台への投資も増加

投稿日:2022年10月17日 更新日:

シーズリサーチはこのほど、「第90回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」を実施。10月14日、その結果を公開した。

同調査は、ホール経営における業況の良し悪しを3ヵ月に1度、定期的に調べるというもの。DI値は、調査対象のホール企業に「良い」「さほど良くない」「悪い」というような選択肢の質問を行い、+100~-100までの値を算出。プラスならば景気拡大期、マイナスなら景気減速期と判断する。今回の調査は今年9月15日~9月30日にかけて実施し、72ホール企業から回答を得た。

過去1ヶ月の収益や売上、粗利などから判定する「全般的業況」は、今年9月時点で▲38.4ポイント(今年6月比20.4ポイント良化)と大幅に回復。また、3ヵ月後(今年12月)の見通しは▲32.3まで回復する見通しとなり、業況に改善傾向が見られた。

要因は、主にパチスロとなる。稼働に関する調査結果では、パチスロは前回の▲86.3ポイントから▲30.3ポイントにまで回復。過去1年~1年半においては、パチンコの稼働状況に比べて大幅に悪い状況が続いていたパチスロだが、今年9月の調査結果は、ほぼ同じ水準(パチンコ:▲31.3ポイント)で推移した。3ヵ月後も、パチンコが▲35.4ポイントに対しパチスロは▲22.2ポイントと、パチンコがやや悪化する一方、パチスロはさらに回復する見通しとなっている。

遊技機の購入費もパチスロは、これまでに比べ「増やす」と回答した人が大幅に増加した。増減差(増やす-減らす)で見ると、今年9月時点で「パチスロ新台」は68.6ポイント(今年6月比64.4ポイント良化)。一方、「パチンコ新台」は▲5.8ポイント、「パチンコ中古機」は▲2.8ポイント、「パチスロ中古機」は▲1.4ポイントと何れも▲で推移した。他の部門の機械代を削減し、その分を「パチスロ新台」に集中する傾向がうかがえる。

パチスロの業績回復の主な要因は6.5号機となるだろう。そして、今年11月からはスマスロの導入が始まる。今回の調査では、スマート遊技機に関する展望や課題などをホール関係者に聞いている。以下、一部抜粋した。

・スマート遊技機設置のため、一部店舗の売却等で資金を留保している。ジリ貧の稼働や売上・粗利を好転させる起爆剤になって欲しい(中国・中規模事業者)
・スマート遊技機の発売により、必然的に設備投資や機械投資が増加する。ここで集客が増えなければ無駄な投資となるので、こらからの営業が肝となると思っている(関東・大規模事業者)
・スマートパチスロが発売されるようだが、メーカーの販売方法は相変わらず、抱き合わせ販売や体のいい機歴販売など売り方に納得できないことが多い。ユニットの販売数が少ないので計画が立てにくい(中部・小規模事業者)
・スマートパチスロへの投資に対する見返りとして利益が出せるかが心配である。さらに来年はスマートパチンコも登場するのに、さらなる投資が自社に可能なのだろうか。いくら何でも店舗負担が多大過ぎる(関東・小規模事業者)

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