パチスロの稼働状況が大幅回復、今後の見通しも現状同等を維持

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シーズリサーチはこのほど、「第91回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」を実施。1月10日、その結果を公開した。

同調査は、ホール経営における業況の良し悪しを3ヵ月に1度、定期的に調べるというもの。DI値は、調査対象のホール企業に「良い」「さほど良くない」「悪い」というような選択肢の質問を行い、+100~-100までの値を算出。プラスならば景気拡大期、マイナスなら景気減速期と判断する。今回の調査は昨年12月15日~12月30日にかけて実施し、61ホール企業から回答を得た。

過去1ヶ月の収益や売上、粗利などから判定する「全般的業況」は、昨年12月時点で▲44.3ポイント(昨年9月比5.9ポイント悪化)となった。主な悪化の理由「来店客数の減少」。ただし3ヵ月後は▲22.7ポイントまで良化する見通しとなっており、調査結果では「業況に回復の基調が見られる」と分析している。

次に稼働状況だが、パチンコとパチスロで明暗が分かれる結果となった。パチンコは▲58.1ポイント(昨年9月比26.8ポイント悪化)と、より厳しい状況に陥った一方、パチスロは2.3ポイント(昨年9月比32.6ポイント良化)と2019年3月以来、15期ぶりにプラス圏まで回復した。

3ヵ月後の見通しについてもパチスロは4.5ポイントと、プラス圏を維持。調査結果では、パチスロが大幅に回復した背景について「スマスロの中で稼働が好調だった機種があったことも要因として考えられる」との見方を示した。

調査結果の通り、パチスロの稼働回復はスマスロ導入開始に依るところが大きい。しかしスマスロ、スマパチに対するホール関係者の印象は今のところ期待半分、不安半分といったところだ。以下、今回の調査におけるスマスロ、スマパチへの展望や課題に関するホール関係者のコメントを一部、抜粋した。

・スマート遊技機導入に向けて今期は遊技機購入費を抑えてきた。11月21日からスマスロが導入開始となり、予定通り予算を投入して良い成績をあげている。ただ肝心のスマスロの台数が予定よりも確保できなかった。年明け以降の各メーカーからのリリースに期待している(関東・大規模事業者)

・スマスロの設備工事は準備不足だ。すべてが見切り発車に感じる。スマパチこそ準備万端にしてから販売をしてほしい(中部・小規模事業者)。

・スマスロはいい感じの出足だが、パチンコ客が移動している面もある。今年は遊技客全体が増えることを願っている(中国・大規模事業者)。

・スマスロ導入が始まって1ヵ月ほど経つ。自店は未導入だが、競合の客数は全体的に増えていないように見える。電気代や物価高の影響はまだ続きそうで、スマスロ、スマパチが救世主となるのは難しいだろう。スマートパチスロという名前の割に、台が大きく重くて“スマート”ではない。どちらかと言えば、スマスロより電子マネーの導入のほうが業界への影響が大きいと思う(中部・小規模事業者)。

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