【コラム】パチスロ6.1号機の低ベース機はヒットするのか?

投稿日:2021年3月15日 更新日:

・お客様視点の店舗運営
最近、「パチスロ低ベース機はいいのか、悪いのか」と質問されることが多くなりました。そこで今回は、過去にリリースされた低ベース機を分析し、今後ヒットする可能性のある低ベース機の条件を探ってみたいと思います。低ベース化によって6号機に光は当たるのでしょうか。

低ベース機は稼働がいいのか?

6.1号機の低ベース機が今後次々とリリースされることが予想されており、最近その低ベース機についての質問が増えています。主な質問内容は、稼働に貢献するのか? 粗利は増えるのか? というものがほとんどです。6号機の導入が始まってから2年が経ちましたが、6.1号機に限らず低ベース機はかなりの数が登場しています。それらの機種を検証し、今後の低ベース機がどうなるのか考えてみましょう。

まず低ベース機をグループ分けしてみます。

■グループ①
『蒼天の拳 朋友』『チェインクロニクル』『ファンタシースターオンライン2』
■グループ②
『花伝』『南国育ち‐30』
■グループ③
『1000ちゃん』『頭文字D』
■グループ④
『天晴!モグモグ風林火山 全国制覇版』『探偵オペラ ミルキィホームズ 1/2の奇跡』『キングオブジャック』『スナイパイ71』『モンキーターンⅣ』『アナターのオット!?はーです』『対魔導学園35試験小隊』『七つの大罪』
■グループ⑤
『KING黄門ちゃま』『政宗3』『北斗の拳 宿命』『アイドルマスター ミリオンライブ!』『ラブ嬢2プラス』『絶対衝撃Ⅲ』

①は真っ先に低ベース化に取り組んだサミー系の機種です。目押しによって低ベース化を実現しており、『蒼天の拳』と『PSO2』では33Gという低ベースを実現しました。

②は4thリールによって押し順を24択にするなどして、低ベースを実現しています。

③はA+ATのスペックを上手く活用して低ベースを実現、④は押し順ナビで低ベースを実現したグループです。ネットの『モグモグ風林火山』から採用されており、通称モグモグ方式とも言われていますね。ベースは40Gほどとなっています。

⑤は6.1号機のグループです。内部仕様が変わり、40Gを切るような低ベース機も適合するようになりました。今後登場する6.1号機のベースは35G~39Gといったところが主流になりそうです。

⑤以外のグループを見てみると、ほとんどヒットした機種が無いのが分かります。敢えてあげるとすれば『モンキーターンⅣ』ぐらいでしょうか。皆さんから質問される、“低ベース機に期待していいのか?”という声にお答えするのであれば、「これだけ見ると厳しいと言わざるを得ない」というのが現時点での私の答えとなります。

6号機には2,400枚の上限があるため投資と見返りのバランスが重要です。この上限に対して3万円も4万円も現金投資するようなユーザーはほとんどいません。すなわち、現金投資のペースが速くメインAT確率の重いものはバランスが釣り合いません。しかし、程よい初当たり確率ならいいのかというと、そういうわけでもありません。「初当たり確率が1/300~1/500位でAT獲得期待値が400~500枚」という機種も多く登場していますが、中々ヒットにはつながっていません。

その中で、唯一ヒットしたと言っていい『モンキーターンⅣ』だけに該当するゲーム性が低ベース機においてカギを握ってくると考えています。それは「直AT」であることです。

キーワードは
「低ベース×直AT」

今後、低ベース且つ直ATタイプとして登場するのが(執筆時時点では)『北斗の拳 宿命』と『ラブ嬢2プラス』です。

『北斗の拳 宿命』は、ベースが36Gと低ベース機の中でも低い部類に入りますが、初当たり確率は設定1で1/340と軽いのが特徴です。初当たりは軽いのですが、初当たりまでには約1万円の投資が必要となり、ユーザーからすると気軽に遊べるといった感じではないでしょう。しかしながら、AT獲得枚数や平均投資額が、『モンキーターンⅣ』とほぼ同等であり、過去のヒット例に似たスペックという点で大いに期待したいところです。

『北斗の拳 宿命』のAT獲得枚数は200~1,000枚の範囲が大半と思われますが、初当たりを何度も重ねて出玉を伸ばしていく仕様であり「AT1回で即止め」というような台ではないことが予想され、客滞率も良いかもしれません。もちろん、ユーザーの6号機に対するイメージは悪いので、すぐにメイン機として多台数抱えるのは難しいでしょう。

6号機最大のヒット機種である『SLOTバジリスク~甲賀忍法帖~絆2』でも、多台数を保有すると稼働は厳しいですし、常に薄利で運用して何とか稼働を維持できている場合がほとんどです。よって、『北斗の拳 宿命』も最大でパチスロ総台数の5%ぐらいまでが適正台数ではないでしょうか。

もし『北斗の拳 宿命』が安定的に高稼働する機種になれば、同じようなスペックバランスの機種は問題なく適合するため、様々なタイプの「低ベース×直ATタイプ」の新台が開発されると思います。ヒット機に似せた新台が登場するのは、開発期間を経て、そのヒット機種の約半年後位からになるため、『北斗の拳 宿命』がヒットしたなら、6号機への完全移行となる11月末までに間に合うタイミングで、使える新台が多数登場することも見込めます。

このコラムが皆さんの目に触れるころには、『北斗の拳 宿命』の結果はある程度出ている事と思います。6号機の可能性を図る上でも、『北斗の拳 宿命』は試金石になりそうですので要注目です。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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