【インタビュー】「脳汁」を企業ブランディングに 狙いは“選ばれる理由”作り/マルハン東日本カンパニー

投稿日:

CASE.1|「脳汁」を企業ブランディングに 狙いは“選ばれる理由”作り

仲奈稚氏と菱﨑倖多朗氏

(左から)マルハン東日本カンパニー ブランド戦略部チーフ ブランディングマネージャーの仲奈稚氏、菱﨑倖多朗氏。

SPECIAL INTERVIEW

今年5月に行われたイベント「脳汁横丁2026」は、単なる集客イベントではなく、企業ブランドをどのように形成していくかという挑戦でもある。キーマンであるマルハン東日本カンパニーブランド戦略部の仲奈稚氏と菱﨑倖多朗氏に、狙いや今後の展望について聞いた。

若年層との接点を生み、企業の価値観を伝える体験へ

──『脳汁横丁』をはじめとしたイベントを、企業ブランディングとしてどのように位置づけていますか。

仲氏(以下敬称略) 最終的には、若い世代の方々にも選ばれる業界にし、パチンコを楽しむ方を増やしていくことが目的です。だからこそ今回のイベントは、新しい市場を切り拓き、これからの世代に選ばれるマルハンになるための、私たちの大きな挑戦だと位置づけています。

そのためにまずは自然な接点を作ることが大切なので、間口を広げて様々な入り口を用意しました。そこにパチンコ本来のワクワク感を散りばめ、まずは体験として楽しんでいただく。お客様の反応を見ながらマルハンのイメージを少しずつ伝え、「従来のパチンコ会社」から「日常に刺激をくれる面白い会社」へと、皆さんの頭の中にあるイメージを変えていきたいと思っています。

──脳汁というテーマを選んだ背景には、どんな考えがありましたか。

仲 今の時代、スマホで調べればすぐに答えが分かるからこそ、逆に「没入感」や「刺激」といった非日常の体験を求める方が増えていますよね。そうした心の底から湧き上がる熱狂や高揚感を表す言葉として、若い世代の間で「脳汁」という表現が定着してきています。似た言葉はあっても、企業としてこのテーマに真正面から取り組んでいる所は他にありません。これはパチンコというエンターテイメントを届けてきた私たちだからこそ作れる独自の価値です。いきなりパチンコを勧めるのではなく、まずは「脳汁が出る瞬間を楽しむ」世界観で新しいファンを作り、その先にパチンコが自然と存在する未来を目指しています。

──ホール企業としてのイメージをどのように伝えていきたいですか。

仲 パチンコには音や光の演出だけでなく、人とのつながりや喜怒哀楽を共有できる魅力があります。ネットだけでは完結しない、リアルな空間だからこそ生まれる熱量があるんです。嬉しい時は一緒に喜び、悔しい時はスタッフとの何気ない会話でスッキリして帰っていただける。そうした温かいコミュニケーションも含めて、リアル店舗だからこそ提供できるパチンコの良さを広く伝えていきたいですね。

若い世代の感性で文化を変えていきたい

──菱﨑さんはプロジェクトにどのような形で関わられたのでしょうか。

菱﨑氏(以下敬称略) ブランド戦略部に所属して3年ほどですが、プロジェクト始動時から関わっています。

仲 若い世代の感覚を取り入れることが重要だと考えました。菱﨑のように、自分の言葉で発信できるメンバーが一緒にやりたいと声を上げてくれたことは大きかったです。

菱﨑 若い世代が何に興味を持ち、何に心が動くのか。そのリアルな感覚は、同世代だからこそ捉えられる部分があります。自分たちの「好き」やアイデアを起点に、挑戦できる環境を大切にしています。今回のイベントも、自分たちが「やりたい」と思ったからこそ生まれたものです。

マルハン東日本カンパニーの仲奈稚氏

マルハン東日本カンパニー ブランド戦略部チーフ ブランディングマネージャーの仲奈稚氏。

マルハン東日本カンパニーの菱﨑倖多朗氏

マルハン東日本カンパニー ブランド戦略部チーフ ブランディングマネージャーの菱﨑倖多朗氏。

──ターゲット層については。

菱﨑 若年層で、特に我々と接点の少ないノンユーザーです。今の若い世代が抱える閉塞感や生きづらさを捉え、好きなものに夢中になる楽しさや、日常から少し離れて前向きになれる体験を通じて、パチンコやマルハンが届けたい価値を形にしたのが『脳汁横丁2026』です。結果として20代を中心に、幅広い世代にも楽しんでいただけました。

──今後、店舗への展開やマルハンらしさへの落とし込みについては。

仲 まさにこれからが本番です。今後もイベントを進化させ、試行錯誤を繰り返し、市場の開拓と店舗への展開を進めていきます。今回確信したのは、若い世代の方々は「ただパチンコの熱狂を体験する機会がなかっただけ」ということです。会場で思いっきり遊技機を楽しむ若い男女の姿を見て、私たちが届けるエンタメの大きな可能性を感じました。これからも型にとらわれない挑戦を続け、エンターテイメントの楽しみの選択肢としてパチンコを選んでいただける未来を創っていきます。

脳汁横丁2026 来場者「マルハンのイメージが変わった」

マルハン東日本カンパニーは、次世代のファン獲得・育成を目的とした「ヲトナ基地プロジェクト」の第6弾イベントとして、体験型フードフェス「脳汁横丁2026」を5月29日〜31日の3日間、秋葉原で開催。約1万3,000人が来場し、盛況のうちに終了した。

イベントでは「奉脳祭」をコンセプトに、食・音楽・アートなどを融合した非日常体験を提供。SNSで活躍するクリエイターとコラボレーションした「脳汁屋台」や、光と音の演出を楽しめる「提灯マッピングステージ」、フォトスポット「脳汁ギャル神社」、給油機型ドリンクスタンド「脳汁スタンド」など、多彩なコンテンツを展開した。

来場者アンケートでは、95.4%が「脳汁が出た」と答え、満足度も97.9%を記録。また、72.2%が「マルハンのイメージが変わった」と回答するなど、新たなブランディングにつながる結果となった。

脳汁横丁2026の会場

脳汁横丁2026の会場

脳汁横丁2026の会場

■プロフィール

仲 奈稚(なか・なち)/マルハン東日本カンパニー ブランド戦略部チーフ ブランディングマネージャー
1979年4月生まれ。2002年アルバイト入社後、正社員・マルハン松飛台店店長を経て2022年本社へ。2025年にグロービス経営大学院でMBAを取得し、現在はブランド戦略部。

菱﨑 倖多朗(ひしざき・こうたろう)/マルハン東日本カンパニー ブランド戦略部チーフ ブランディングマネージャー
1999年6月生まれ。2022年3月に京都産業大卒。同年4月マルハン東日本カンパニー入社。《マルハン鶴見店》勤務を経て、2023年本社マーケティング部。ブランド戦略部へ異動。

関連記事

-企画
-,