4号機の入れ替え問題では、パーラーへ積極的にアピールして「スムーズな入れ替えを喫緊にやらなければいけない」としながらも、直近となる7月の入れ替えについては「(各社は)入れ替えるだけの注文を受けていないのでは」との認識で、「上手くいくか多少心配もある」と最も入れ替え台数の多い7月について懸念を示した。
5号機については、去る5月29日の通常総会での警察庁生活環境課・辻義之課長の挨拶文で、パチスロメーカー各社が射倖性を追及しているとの指摘に対して、不適合となった機種の多くはコイン単価が2円20銭から2円50銭と4.7号機と比較しても射倖性が低いことに言及し、「不適合率が高いという一点からみると、メーカーが(射倖性を)狙いすぎていると思われても仕方がないが、メーカーサイドと認識のズレはあると思う」と必ずしも不適合の原因が射倖性の追及だけではないとの見解を示した。
また、5号機の規制緩和については「射倖性を上げるわけではない」と強調した上で、「設計の自由度をあげ、ゲーム性の幅が広がるようなお願いはぜひしたい」と述べ、ゲーム性が豊かでファンが面白いと感じる機種を開発するには解釈基準の変更は必要との認識を示した。ただ、現段階では規則改正から3年しか経過しておらず、陳情は時期尚早であるとの考えで、スムーズな5号機への移行を行い、パーラーの営業データやファンの声を集約した上で解釈基準の変更を求める意向を明らかにした。
遊技機価格については、パーラー団体から“高い”と指摘されているものの、保通協に型式申請をしている90社近いパチスロメーカーの中で利益をあげているのは「全体の10%ぐらいしかない」との現況を示し、「(利益を上げている)ごく一部のメーカーを指して高い安いとはいえない」と反論した。さらに、低価格で機械を販売するメーカーがある一方、高価格の機械が売れている現状もある中で「現実論として難しい」との見解を示した。その上で「(価格の議論よりも)客離れに歯止めをかけることが重要であり、まず業界全体でそれに取り組むべき」と述べた。
その他、里見理事長は各メーカーの保通協への申請状況や4号機撤去による廃棄台のリサイクル、増加するパーラー企業の倒産、10月以降のパチスロの状況など多岐に亘る質問に答えた。