【レポート】増える都内のパチンコ来店イベント 生成AIの来店告知はNGに

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3月以降、都内でも来店取材等が増えてきた(写真はイメージ)。

パチンコホールにおける来店取材等の広告宣伝のガイドラインが示されたことにより、これまで事前告知ができなかった都内でもパチンコライターや演者等の来店が増えてきた。一方で、東京都遊協ではAI画像等による来店の広告宣伝をNGとする方針を決めている。

「東京の来店等の依頼はかなり増えている。2023年は月平均で60件程度だったが、今年4月は114件とほぼ倍になった」。

こう話すのはライターや演者等の来店取材を扱う広告代理店の関係者だ。新規で始める店舗のほか、今まで実施していてさらに回数を増やしているケースも多いという。

都内ではこれまで、来店取材等について、特定日の示唆につながるとして事前告知ができなかった。それが今年2月29日の広告宣伝ガイドライン第2版で「第三者に依頼して実施する取材等に関する広告宣伝」の指針が示され、事前告知が可能となったことで、集客手段として改めて来店取材等に注目する店舗が増えてきた。

都内のあるパチンコ店の店長は「多くの店が3月1日から動いた印象。代理店も敏感になっていて、告知ができるようになることをホールに伝えて準備していた」と振り返る。

同店長は自店でも来店取材を活用しているとし、「1~2キロの商圏内の広告宣伝は、ポスターや看板、LINEなどがあるが、それを5キロ商圏の人たちにも知ってもらい、足を運んでもらうために利用している。こんな人が来店して、こんな機種を打っているんだということを広く知ってもらい、次は電車賃を払ってでも行ってみよう、と思ってもらうことが狙い」と話す。

各店舗の手法としてはライターや演者を呼ぶものから、自社のユーチューブ番組制作のための取材や遊技状況の実況取材など様々な形態がみられる。先の代理店関係者は、全国的に来店の需要が増えたことで著名なライターや集客力のある演者らのスケジュールが抑えづらく、「X」などで発信しているフリーの演者等にも依頼するケースが増えていると話す。

最近では生成AI画像を活用し、AIキャラクターが店舗の出玉を取材するといったスタイルも出ていたが、このAI来店の告知に関しては、東京都遊協が5月22日に「実在・非実在を問わず、来店していない人物の来店告知はガイドラインに抵触するものとする」として決議し、AIによる来店告知を行わないよう注意を促している状況だ。

別の都内の店長はAI来店について、コストが安いこと、おススメ機種が示唆しやすいことなどを利点にあげていたが、「グレー的な面があり、いつかは規制されると思っていた。都遊協が方針を出したので今後は使用しない」と、組合の方針に従う意向をみせている。

ただ、来店自体に関しては「やめてしまうと外部集客が弱くなる。本当は来店をやらなくても集客ができれば一番いいが、今はユーザーも少なく、外部販促をやらなければユーザーの店舗選びの土俵にあがれない」とジレンマを吐露していた。同時に、「パチンコの落ち込みをパチスロの来店イベントで補っている面もある」とし、「各店ともガイドラインに従いながらもギリギリの販促が続いていくのでは」と見通している。

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