【コラム】数字のからくりでプレイヤーに好印象を持たれたバカボン

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機種選定の精度を上げるには、ヒットした機種の理由を理解することが重要です。プレイヤー心理に基づいた機種のヒットの理由を実例で説明致します(文=小島信之/トビラアケル代表取締役)。

1回目となる今回は『P神・天才バカボン~神SPEC~』、そして2回目の次回は『P神・天才バカボン~甘神SPEC~』を解説します。ハイミドルの神SPECは2021年の10月に導入されました。エンタープライズの全国機種評価では導入14週目でもSランクであり、設置から2年が経つ現在でもBランクをキープしています。

この機種の一番の特徴は神鬼RUSHに突入すると変動秒数が約0・5秒という出玉スピードの早さになります。それもヒット要因の1つですが、神SPECより出玉スピードが早い機種はありますので、最大の理由はそこではありません。

最大のヒット理由は神鬼RUSH突入の数字のからくりにあります。初当りの75%で鬼RUSHに突入。鬼RUSHは約65%継続し、その大当りの33%が神鬼RUSHに突入します。

では、ここで考えてみて下さい。鬼RUSH中に何回の大当りを引けば、33%の神鬼RUSHに突入できると思いますか? 33%なので多くの方が3回と考えると思います。次に継続率65%の鬼RUSHは平均で何連チャンすると思いますか? こちらも65%なので3回と考えるのではないでしょうか。

この2つを繋げて考えると、鬼RUSHに突入すると平均で3連チャンして、その大当りの3回に1回は神鬼RUSHに突入する。これは鬼RUSHに突入さえすれば簡単に神鬼RUSHに突入できそうと思えますね。これが1番のポイントです。実際はそんなことはないのですが、多くのプレイヤーが神鬼RUSHに簡単に突入できそうと思えたのです。

・鬼RUSHの実際の突入率

計算をしました。初当りの何%が神鬼RUSHに突入するのか。

RUSHに突入しないのは25%。次に鬼RUSHに突入しても大当りせず駆け抜けてしまうのが75%のうちの約35%なので約27%。その後、大当りしても33%を突破できずに鬼RUSHが終わってしまうのが約20%になります。神鬼RUSHに突入するのは初当りの約28%。鬼RUSH突入時の約38%になります。

実は結構ハードルが高いんですね。だけど人は自分の都合のいいように考える傾向があります。例え神鬼RUSHに突入しなくても、突破は簡単そうだから、次は突破するハズと勝手に思ってしまうのです。

機種評価のスペック判断で大事なのは、細かい数字の分析などではなく、このスペックだとプレイヤーにどうイメージされるかを考えることです。プレイヤーはこの数字がこうだから遊技しよう、とは考えません。最低限の情報と実際の遊技した感じからその機種のイメージを作り上げます。

 イメージが良ければ遊技をしますし、悪ければ遊技をしないのです。簡単に神鬼RUSHに突入出来そう、というのはプレイヤーが遊技したいと思うのに十分なイメージです。

 SPECの一番のヒット理由は大量出玉獲得が簡単そうと思われたからです。 次回はこれを踏まえて甘神SPECの分析を行います。

◆プロフィール
小島信之(こじまのぶゆき)
2018年まで首都圏、静岡、大阪に展開するホール企業で機種選定を担当。2019年に独立し、その分析力を活かしエンタープライズの全国機種評価等を開発。現在はメーカーの遊技機開発、ホールコンピュータの機能開発など、幅広い分野に携わり、変態的なアイディアを提供している。馬と酒とスワローズをこよなく愛する。

©赤塚不三夫/ぴえろ

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