駐車場巡回支援システム『MEGURU(メグル)』
画像認識で巡回業務を徹底強化

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駐車場巡回は、重要な業務の一つ。しかし、そこには肉体的・精神的な負担が大きく掛かるなど課題点も多い。こうした課題改善に向け今秋、大注目のシステム『MEGURU(メグル)』が登場だ。

実は課題が山積の駐車場巡回業務

全国のホールで取り組んでいる駐車場巡回だが、意外と課題は多く存在する。

まず挙げられるのは、スタッフによって巡回品質が異なる点だ。1台1台目視点検するスタッフがどの様に時間をかけ、手段を統一し、正確に実行しているかを把握する事は大きな課題だった。パチンコ業界に限らず、精度の高い巡回品質を保つ手段の模索は、緊急事態における人命救出の成否に直結する。

次に、ホール業務の合間に巡回を行う関係上、ホール内の状況等に配慮し、早く終えようとする意識が働くこと。このような意識下では自ずとチェックが粗くなり、見逃しが発生するリスクも高くなる。

そして何より、重労働であること。駐車台数が多ければそれだけ巡回に時間を要し、常に気を張る作業のため精神的な負担も大きくなる。

確認すべき車両を報知集中した巡回が可能に

こうした課題解決に乗り出したのが、画像解析やAI学習型の自動検査システムなど、高度技術開発に多数の実績を持つ㈱想画。同社ではこのほど、AIの画像認識を利用した駐車場巡回支援システム『MEGURU(メグル)』を開発した。

MEGURU』はスマートフォンと専用アプリを組み合わせたシステム。AIカメラがナンバープレートを読み取ることで、巡回した車両のデータをクラウドに蓄積。その際、未巡回の車両だった場合は特定音で知らせてくれるため、集中して確認す
べき車両の絞り込みが可能となる。

同社の田中統蔵代表取締役は「『MEGURU』によって従来の集中し続ける巡回から、確認すべき車両に集中する巡回に変えることができます。しかし、状況判断をするのはあくまでスタッフです。判断材料を提示するツールとして活用していただければ」と話す。

田中統蔵代表取締役

方針が頓挫する中で出会った『MEGURU

『MEGURU』をいち早く取り入れた《マルハン千葉北店》。導入により効率性と生産性の高い巡回の仕組みを確立した。

㈱マルハン 東日本カンパニーの中でも重要な旗艦店に位置付けられる《マルハン千葉北店》(千葉市稲毛区)。総設置台数1147台もさることながら、駐車場台数も平置き、立体駐車場を合わせて812台を擁する。マルハンではこれまでも「1時間に1回」の駐車場巡回を行ってきたが今夏、同店では更なる駐車場巡回強化が図れないかを検討していた。

総設置台数1,147台を擁する《マルハン千葉北店》。駐車場台数は812台。マルハン東日本カンパニーの重要な旗艦店だ。

「駐車場巡回は行ってきましたが、さらなる強化として1時間に1回、全ての車を毎回、全台後部座席までの目視点検を行う事に改めて取り組みました」と話すのは同店の宇山真吾マネージャー。

そこで実際、700台以上が駐車した日に全台確認を伴う巡回活動を行ってみた。すると、人にもよるが1回の巡回活動に要した時間が、2時間を超えることもあったという。

「人によって巡回のルートが異なったり、車内の確認方法にも違いがある。多くの車を目視で点検し続けることは身体的にも精神的にも負担が大きく、気温が高い日はさらに負担が増加します。時間を気にするあまり、駆け足で移動したり、確認がおざなりになったりすることもあり、やろうということは出来ても実際にやり続けるのはとても大変だと痛感しました」。

様々な課題が浮き彫りとなり、「やるべきこと」「やりたいこと」と「できること」のギャップを突き付けられた形となった。そんな時、紹介されたのが『MEGURU』だった。

効率性・生産性の高い巡回の仕組みを確立

MEGURU』の説明会に参加した宇山マネージャーには、説明の中で特に刺さったフレーズがあったという。

集中し続ける巡回から、確認すべき車両に集中する巡回に変えるという部分が非常に印象的でした。まさに理想の仕組みだと感じましたね。一度読み取った車両は、後部座席までチェックを終えているという前提条件を基に、未巡回の車両を念入りにチェックできる。これにより巡回時間を45分まで抑えることができました。こうした仕組みがなければ徹底した巡回はできませんし、スタッフのスタミナや集中力を保持しながら巡回できるようになったのも大きいですね」と話す。

効率化に留まらない導入メリットの数々


時短効果もさることながら、時短の先に得られるメリットの重要性を宇山マネージャーは次のように力説する。

「時短はもちろんですが、システムの構造上、巡回前には必ず巡回者の顔写真を撮影します。同時に点検した車両台数も記録されるため、巡回活動そのものに強制力と責任感を持たせることができます。つまりは巡回実態の把握ができるということです。

さらに言えば、巡回記録が蓄積されるため、駐車台数に対する巡回時間の予測を立てることが可能となります。これにより、安心してスタッフを巡回に送り出せますし、スタッフも時間を気にせず集中して巡回にあたれます。ホール運営の効率化に繋がる点も、非常に大きなメリットだと考えています」。

MEGURU』でスタッフの意識改革も

『MEGURU』を高く評価する宇山真吾マネージャー。

さらに『MEGURU』は同店スタッフの意識改革にも大きな効果を発揮している。

大きなところでいうと、導入後、同店では役職者も巡回活動に出るようになった。主に早番と遅番の交代するタイミングに担当しており、スムーズな引継ぎを可能とした。加えて、役職者が巡回する姿をスタッフが見ることで、自分たちもしっかりやろう、という巡回活動に取り組む姿勢もよりポジティブなものになったという。

そして何より、「運用する中で、店舗全体でよりよい巡回の仕組みを協議したり、巡回活動の重要性や意義を再認識する体制を構築できたことは、非常に大きな財産となりました」と宇山マネージャーは話す。

今後の『MEGURU』の活用法についても、既に思い描いていることがあるという。

「ここからは私の妄想なのですが、ナンバープレートから得られる情報をマーケティングに活かせないかと考えています。例えばお客様の来店頻度が算出できたり、電気自動車の駐車率が高ければ充電設備を導入して顧客サービスの強化を図ったりなど、様々な展開が考えられます。ナンバープレートから得られる未来は面白いと思いますね」。

 


■お問い合わせ先
株式会社想画
Tel.050-5369-1706
●MEGURU特設サイト
https://meguru.run/

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