◆注目機の販促ポイント
「藤商事は、変わります。」という代表取締役からの挨拶で始まったPV。この並々ならぬ覚悟から今回は藤商事さんの『Pとある魔術の禁書目録』をピックアップしてみました。
目次
ライトノベル歴代売上1位の実力は
今回『Pとある魔術の禁書目録』をピックアップさせて頂きましたのは、先ほど述べた藤商事の覚悟を感じただけではなく、題材のコンテンツにも注目したからです。
ファンの間では「とあるシリーズ」と呼ばれるこのコンテンツですが、書籍の第1巻が発売されたのが2004年で、なんと今から16年前の作品になります。「今更そんなコンテンツを・・・」と思う方が多数かと思われます。現に私も社員に話を聞くまでは藤商事の覚悟の部分にしか目が行きませんでした。
しかし、この「とある魔術の禁書目録(インデックス)」ですが2004年の発刊からシリーズの累計売上が3,100万部(自社調べ)と圧倒的で、6号機のヒット機にもなった「Re:ゼロ」でも累計売上は700万部となっていることから、如何にビッグコンテンツかがうかがえます。
当時のファン層が10代から20代前半で、現在では20代半ば〜40代となっていることから当時と違ったお金の使い方が出来る世代になってきたのではないでしょうか。そして、このコンテンツの凄いところは、未だにスピンオフ作品が出ており現在の若年層からも支持を得ていることです。
つまり、『Pとある魔術の禁書目録』のターゲット層は大学生~40代までと幅広く新たな見込み顧客として潜在しております。新規ライトユーザーの来店の可能性を秘めたコンテンツであり、 また100%STという成功体験を得られやすいスペックにしたのは、藤商事のターゲット戦略も含めたものではないのかと推察しております。さらには「遊タイム」があることで、より長く楽しんで頂けるキッカケにもなるでしょう。
唯一、気になる点は、これだけ認知のあるコンテンツに対してライトスペックではなく、ミドルスペックとした点です。せっかく見込客が来店した際に、楽しみ方が分からない… そんな事が起きない様この機種に関しては、より一層、同機の遊技台まわりやコース付近のケアを怠らない様にして頂ければと思います。
販促ポイント
ではどの様に『Pとある魔術の禁書目録』の販促を行えば良いのでしょうか。ポイントは2点で、「若~中年層へのWEB販促」「初めてのパチンコ」となります。
ポイント①
アニメ・ラノベが好きな「若年~中年層へのWEB販促」
先ほど、同コンテンツのターゲットは、大学生~40代というお話をさせて頂きました。これらの年代の方はスマートフォンを筆頭に各種のWEBツールが生活の一部と化しています。また最近ではマンガアプリの需要も高まっており、ライトノベルもその多くが電子書籍化されております。
こういったWEBを常用しており、尚且つコミック、ライトノベルへのアンテナが高い潜在顧客に対し、販促をかけていく事で来店のキッカケに繋がる可能性が高まるでしょう。
WEB広告への出稿に関しては、まだまだ未開拓なホール様も多く、導入率で言えば一般企業と比べて遅れを取っている様に感じます。しかし、出稿が少ないという事は同業種の競合店と被らない広告を打てるという点で、メリットと捉えることもできるのではないでしょうか。
ヘビーユーザーの場合、もし自店の広告を見てもちょっと触りたいぐらいであれば行き慣れたお店や距離でお店選びをする可能性がありますが、普段パチンコと接触頻度の高くない、またはパチンコ慣れしてないお客様であれば自分から新台などの情報の取得は積極的に行っておらず、 WEB広告の視聴を動機に来店して頂ける可能性が十分見込めると言えるでしょう。
ポイント②
それぞれのお店の色が出てくる「初めてのパチンコ」
では、 WEBで集客したお客様に対して、どの様なケアが必要でしょうか? どうしてもホール側としては、その時のフレッシュな内容であったり、お客様への射幸心をくすぐる様な販促ばかりに着手しがちです。
しかし、その分、リテラシーの低いお客様へのケアが怠りがちになります。せっかくコンテンツを目的に来店を予定したは良いものの肝心の遊び方が分からない、と不安を覚えた時点で余程の事が無い限り、次なる来店には繋がらないでしょう。
そのため、どの様に、その不安を払拭してあげるかが課題となります。手法としては、アナログですがやはり人に教わるのが一番の近道です。私もパチンコが初めての時は、話を聞いて興味は湧きましたが、遊技の方法について想像が付かない不安から、イマイチ実際の遊技に踏み切れませんでした(その後、先輩に連れられたのがキッカケで遊技するようになりました)。
私が初めて遊技した環境から比べると、現在は明るい雰囲気のホールも増え、また今年4月からは分煙も始まったことから、今の若者でも近づき易い環境は整いつつあると思います。
そこでWEB広告からの流動先を、既存のホームページではなく、初心者およびコンテンツ目的のユーザー向けに、ホールでの遊び方の解説や、『Pとある魔術の禁書目録』と同様のアニメまたはラノベのコンテンツ機の紹介(アマゾンのレコメンド機能の様なイメージ)などを中心にしたランディングページを作成してみては如何でしょうか。
多くのホール様で見られる幅広い層に訴求しがちなホームページの形式よりは、専門的にカテゴライズし、そのお客様に向けた情報サイトや広告にすることで、お客様により楽しんで頂ける情報を提供出来るのではないのでしょうか。
・「フダポス」による営業支援
私たちはこのような新台や時流の問題の解決のお手伝いを「フダポス」というツールでもご支援させて頂いております。おかげ様で現在2,000店舗でご活用頂いております。様々なコンテンツが御座いますので一度ご覧頂き、是非、皆さまのお力になれましたら幸いです。
◆著者プロフィール
梶川弘徳(かじかわ ひろのり)
株式会社CFY代表取締役
パチンコホール企業で営業部長として営業戦略や組織マネジメントの責任者として活躍し、2009年33歳で㈱CFYを設立して現在に至る。座右の銘は会社名の由来でもある「Crazy For You(あなたのために)」
●株式会社シー・エフ・ワイ
URL:https://amuse.cfy.jp/
Mail:info@cfy.jp