【コラム】導入増加が見込まれるパチスロ各台計数機について考える

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・稼働アッププロジェクト
今回はパチスロコーナーの各台計数機について考えます。コロナ禍によって、人件費を削減したい、遊技客とスタッフとの接触を減らしたい等の理由で、今後も導入が増えていくと予測されますが安易な導入は危険です。

各台計数機導入で注意する点

コロナ禍によってスタッフと遊技客の接触を減らす目的と、人員削減による人件費を減らす意味もあってか、各台計数機に関する質問が増えています。パチスロにおける各台計数機によるメリットとデメリットは何でしょうか。

1円パチンコの場合はほとんどのホールで導入されていますが、最近では4円パチンコでも導入するホールが増加しています。ドル箱の上げ下げがなくなり、その作業にかかるスタッフの労力負担減、人件費が大幅に削減できるメリットがあります。遊技客も玉に触れる回数が減り、手が汚れない、出玉の管理が楽になるなど利点が多く、各台計数機を好む遊技客も多いのではないでしょうか。

さて、それではパチスロはどうでしょうか。元々、ドル箱の上げ下げは、遊技客自らが行うため、そのためのスタッフは必要ありません。実質スタッフの仕事は箱数が多いときにジェットカウンターまで運ぶ作業、そして、カウンターに流して計数する作業でしょう。

箱積みのホールでは、スタッフの数は70~80台当たりに1人位が一般的ですが、各台計数機であれば200台から300台でもスタッフは1人で足りる計算になります。しかし、トラブル発生時に1人では対処できないこともあることから、最低でも2人のスタッフは必要となります。

例えば300台クラスのホールで比較すると、ホールスタッフの数は玉積みの場合は4人、各台計数の場合は2人となり、その差は2人になります。スタッフの時給が1,200円で13時間営業(早番6.5時間、遅番6.5時間)と想定した場合、1日当たり2人減らせるなら31,200円の人件費の削減になります。

ただし稼働が少ない時間に3人で回す場合を考慮すると、実際は25,000円ぐらいの削減でしょうか。その他採用にかかる費用、社会保険料も踏まえると月間80~90万、年間で1,000万ぐらいの削減とざっくりした計算ができ、償却を5年と考えると300台クラスのホールで1台当たり5年で20万の削減になります。各台計数機の台当たり単価と比較してもギリギリ採算が取れるラインでしょうか。

パチンコと違い、パチスロの場合はメダルを各人が触って各台計数機に入れる必要があるため、人件費削減効果と遊技客の利便性という観点ではさほど、パチンコほど寄与するものではないでしょう。また、パチスロの場合、出玉感の喪失が最大のデメリットで、視覚的に出ていないと判断される事が危惧されます。

パチンコであればスタート回数、大当たり回数で判断できるものが、パチスロでは1回のAT、ARTで数千枚出てしまう事から、出ているのに出していないと思われてしまう事があります。従ってこのパチンコよりも優位性が無い各台計数機を敢えて導入するという事は以下の条件が当てはまるホールでないと、失敗に終わる可能性があります。

各台計数機導入に適したホールとは?

①圧倒的地域1番店
すでに商圏内の競合店に差をつけている地域1番店なら、ドル箱に頼らなくても集客できるため、各台計数機を積極的に導入したいところです。客数も多く、スタッフの人員も多いことから人件費削減の効果も大きく、費用対効果も高いでしょう。ただし、2番店と競っている場合は、出玉感の喪失により、出玉合戦で逆転される可能性も考慮しなくてはいけません。

②30φ導入店
30φ導入店では25φとの台移動がスムーズになるメリットは大きいでしょう。ただし、『ハナハナ』シリーズがメインであれば、ボーナス回数、確率で出ているかの判断は遊技客にして貰えますが、『沖ドキ!(30φ)』がメインの場合は逆効果になるので注意が必要です。

③年配客が少ないホール
高齢の方が多いホールは各台計数機にメダルを手で移す行為自体が苦痛になる可能性があり、『ジャグラー』シリーズがメインのホールなど、年配層が多いホールは導入は注意したいところです。

④パチスロコーナーの照度が 低いホール
照度が低いことによってドル箱自体が見えにくく、各台計数機にしても出玉感が損なわれたことが分かりにくくなります。よって各台計数機に適しているといえるでしょう。

⑤変則島
パチスロコーナーがストレート島ではなく、湾曲島や円形島などを多用しているホールも、出玉感が出しにくいので各台計数機の導入にあたって違和感は少ないといえます。 ③④と合わせて、“年配客が少なくパチスロコーナーの照度が低めで、湾曲島や円形島を多用しているパチスロ専門店等”は、各台計数機向けといえます。

⑥多層階ホール
駅前繁華型のホールで多層階のホールであれば、フロア間の台移動の利便性が増すため導入したいところです。

以上が私が考える各台計数機に向いているホールの条件になります。いずれにしろ出玉感の喪失が問題になりますので、データランプにドル箱を表示させるなどの工夫が必要になります。6号機に完全移行した際には出玉力の少ない機種ばかりになり、各台計数機のデメリットは減ることになるので導入は増えることが予測されますが、慎重に検討したいところです。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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