【レポート】五里霧中のパチンコ・パチスロ機市場~コロナ禍と経過措置の延長が与える影響とは!?

投稿日:2020年6月26日 更新日:

究極的な苦境に立たされるパチンコホール営業だが、セーフティネットの業種指定とともに、数少ない明るい材料として、旧規則パチンコ・パチスロ機における経過措置期間の延長が挙げられる。このこと及び発端となったコロナ禍が、特に今年下半期、遊技機市場にどのような影響を与えるのだろうか。

新型コロナウイルスの影響で、遊技機市場を取り巻く状況も一変した。ホール側はもちろん、供給するメーカー側も事前の方針から大きな転換を余儀なくされている。

殊更、市場に大きなインパクトを与えたのが経過措置期間の延長だろう。警察庁は5月14日、国家公安委員会規則の一部を改正し、原則的に最大2021年1月末までとしていた旧規則機における認定、検定の有効期限について1年間の延長を認めた。これを受けパチンコ・パチスロ産業21世紀会は5月20日、延長の対象となる遊技機の取り扱いについて詳細を決定。当初の検定および認定が切れる予定だった日付を基準とし、遊技機のタイプに応じて、段階的に新規則機への入れ替えを進めていくこととした。

そもそも2020年は、遊技機市場にとって特別な年となる予定だった。改正規則の施行に伴う経過措置の最終時期(~2021年1月末まで)に当たることから、旧規則機から新規則機への入れ替えを半ば強制的に進めなければならず、ホール側にとってはその対応が大きな課題となっていた。

一方のメーカー側は、近年では数少なくなった入替特需の発生を期待し、大型タイトルおよび定番タイトルの投入を例年以上に予定していたと聞く。目標とする販売台数も例年以上の水準に設定していたメーカーが多かったと思われる。

特別な年となる予定だった2020年だが、新型コロナウイルス問題という想定外の事態が発生したことをキッカケに、全く異なる別の特別な年になってしまった。

あるメーカー関係者は「販売計画や機械開発など今後のことについて社内では色んな話が出ている。しかし状況が不透明過ぎて決めきれないことが多い。手探りで進めていくしかない」と話す。

当初の予定では5月中に撤去しなければならなかった『沖ドキ!』。経過措置の延長により2020年末まで設置が可能となった。多くのホール関係者にとっては朗報だが、一部の県では、改正規則の施行前に認定期間が満了となり、継続設置が叶わなかったケースもある。

遊技機の購買意欲が激減

6月以降、ほぼ全国の地域でホール営業が再開した。しかしホール側の期待もむなしく一度、離れたファンはなかなか戻ってこない。あるホール関係者は「コロナ前の稼働を基準とすると、せめて8割程度の水準にまで稼働が回復しない限り、営業が成り立たない」と嘆く。

多くのホールが営業を再開したにも関わらず経営的な目途が立っていないのが現状だ。しかも今年4月、5月の業績は、休業の影響もあり「対前年比で4月の粗利額は85%減」という悲惨な状況に見舞われたホールもある。

こうしたホールが業績の落ち込みを少しでもカバーすべく選択するのは「機械代の削減」と見て間違いない。実際、あるホール関係者は「3月決算の弊社は、少なくとも今年上期(~9月)までは機械代を極力抑える予定だ。この方法しか4月、5月に失った粗利を埋める術がない。もちろん全てをカバーできるとは思ってないが…」と話す。

今年の夏は特に新台市場が低調に推移するだろう。これを見越してメーカー側も機種のリリースは慎重にならざるを得ない。ホールの休業の影響もあり、今年6月に至っては新台の納品開始が1機種もないという異例の事態となっている。

7月以降は、納品予定機種がそれなりに揃ってきたが、メーカー関係者は「ホールの購買意欲が低いため、この夏は多くのメーカーがリユース機の販売を中心とするのではないだろうか。また営業再開後のホールの現場を調査した限り、特にサラリーマン層の減少が目立つ。こうした層が好むミドルスペック機をリリースしても稼働面での苦戦が予測される」と分析する。

新台の購入については、あるホールコンサルタントも「特に中小ホールは、機械を買う余裕が本当にない。なので、毎月15%ずつという段階的な撤去も見据え、今の内から10万円以下の安価な中古機を確保するようアドバイスしている。ただし最近になってこれらの中古機も値段が上がり始めているが…」と話す。

今年の新台販売
Pは70~80万台、Sは50万台前後か!?

次のページへ >

-企画

Copyright© グリーンべると , 2020 All Rights Reserved.