【レポート】現場から育てるブランド価値 “挑戦する文化”が生むBIGディッパーらしさ

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CASE.3|現場から育てるブランド価値

BIGディッパー新橋1号店のスタッフ

《BIGディッパー新橋1号店》に所属する人気スタッフのまっすーさん(左)とてらさん。2人が出演するYouTubeチャネルは約13万人の登録者数を誇る。

FIELD REPORT

《BIGディッパー》等の屋号で13店舗を展開する㈱メビウスでは、独自のキャラクター展開などで従前の営業にとどまらないブランドづくりを進める。根底にあるのは、スタッフ一人ひとりがブランドを体現するという考え方だ。「挑戦」と「相手目線」を軸にした現場発ブランディングの姿に迫った。

キャラクターや接客を通じて距離を縮めるブランディング

同社アミューズメント事業部の杵淵康平支配人が語る《BIGディッパー》らしさの中心にあるのは、「チャレンジする精神」だという。

杵淵氏は、「人がやらないことをやる。常に前向きに挑戦することは意識しています。ただ、一度やったら終わりではなくて、日々改善し、継続していくことが本当に大事だと思っています」と語る。一度決めた取り組みを固定化するのではなく、その時点でベストだと思うことでも、後から見直して変えていく姿勢だ。

また、挑戦する姿勢と同時に重視しているのが「相手の目線に立つこと」。同社においては、遊技客だけでなく、取引先やスタッフ同士の関係性も含め、相手の立場を考えることが極めて重要視されている。

「部下の立場になって考えて発言する。お客様の立場になって、これはどう感じるのかを考える。相手の目線に立つことは大事にしています」(同)と日頃の意識を説明する。

㈱メビウスの杵淵康平支配人

㈱メビウス アミューズメント事業部の杵淵康平支配人。

“遊び心”を形にした多種多様なグッズ展開

そして《BIGディッパー》の特徴の一つに挙げられるのが、店舗を彩るキャラクターやグッズ展開だ。

同社が別法人で手がけるサウナ事業で人気を博している特製バナナジュース(バナジュー)から生まれたキャラクター『BIGくん』『ディッパーちゃん』は、店舗内外の装飾だけでなく、グッズやLINEスタンプなどにも拡がっている。

杵淵氏は、キャラクター展開は単なる販促ツールではなく、企業の雰囲気を伝える役割もあるという。

「こういうものをやれる会社って、すごく遊び心のある会社だと思いますし、余裕のある会社だなと感じてもらえれば」と意図を明かす。

一見、本業であるパチンコ店の営業とは直接結びつかないように見える取り組みでも、企業の考え方や文化を伝える有効な手段になる。キャラクターやグッズを通じて、遊技客が店舗に親しみを感じるきっかけが創出されているということだ。

BIGディッパーのオリジナルキャラクターグッズ

バラエティに富んだオリジナルキャラクターのグッズ展開。

現場と作るブランド 採用面にも好影響

一方で、ブランドづくりを進める上では、現場スタッフへの浸透も重要となる。同社では、新しい取り組みを行う際には、遊技客から質問された時に適切に答えられるよう、必要な情報をあらかじめスタッフ間で共有している。

「聞かれた場合には、こういう風に答えなさいという部分は決めていますが、分からないことを無理に答えるのではなく、一度確認して対応することも大事です」(同)と現場の対応方針を整えている。

これは、店舗ブランドの価値を訴求するためには、SNSなどを通じた外向きの発信だけではなく、現場で働くスタッフが意味を正しく理解し、自分たちの言葉で伝えられる状態をつくることが欠かせないということなのだろう。

さらに、店舗スタッフ自身がブランドの一部として機能している面もある。YouTubeなどのメディアに出演するスタッフに関しても、実際に店舗で働く姿を見てもらうことで、遊技客との新たな接点が生まれている。「実際にスタッフとしてホールに出て働いているので、会いに来てくれるお客様もいます」と具体的な効果も生じている。こうした発信は採用面にも好影響を及ぼしており、「一緒に働きたい」と応募につながるケースも増えているという。

BIGディッパーのオリジナルヘアピン

オリジナルキャラクターのBIGくんとディッパーちゃんが揃ったヘアピン(右)と、777を背景に屋号をデザインしたヘアピン(左)。

BIGディッパーのオリジナルネクタイピン

遊び心が溢れるネクタイピン。モチーフは左がパチンコ玉で右がメダルだ。

挑戦し続ける姿勢と、相手を思いやる文化。その二つを現場に根付かせることで、《BIGディッパー》というブランドは形づくられている。その起点は外部への発信だけではなく、日々遊技客と向き合う現場そのものにあるともいえそうだ。

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