【コラム】好調なラッキートリガー機、7月にさらにスペック緩和へ

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先日、発表になったパチンコ新台『e花の慶次~傾奇一転~』はラッキートリガー搭載機でありつつ、さらに緩和スペック対応の第1号機であることが発表されました。本日は、そんなラッキートリガーの緩和スペックとラッキートリガーの現状と今後について言及したいと思います(文=荒井孝太/チャンスメイト代表取締役)。

ラッキートリガーの更なる緩和とは?

ラッキートリガーについては、以前にコラムでも説明したことがありますので今回は割愛させていただきます。

そんなラッキートリガーですが、以前も軽く説明させていただきました通り、ラッキートリガーの突入率はそこまで高くすることができません。これは計算式によって明確な基準があり、それを逸脱することはできず内規や日工組の申し合わせ等によって厳しく守られております(計算式は複雑なため、こちらでは割愛させていただきます)。

そのため、この3月から導入されたラッキートリガー搭載機ですが、そこまで突入確率が高くならないのが特徴的でした。最も突入確率が高い機械が『P緋弾のアリア~緋緋神降臨~ラッキートリガーVer』ですが、通常確率から計算するとおよそ1/1000という確率です。一番突入しやすい同機でこの確率ということは、ほかの機械は推して知るべしといったところです。

そんなラッキートリガーに最も突入しやすいアリアですが、ひとつ注意点があります。ラッキートリガーは、突入しやすいとラッキートリガー状態の期待出玉が、上記の決まり事である計算式に当てはめると出玉性能が少し弱くなってしまいます。

ちなみにアリアですと、ラッキートリガーのみの出玉性能は約7,300発(払い出し)といったところで、インパクトとしては少し弱い印象です。ただアリアに関しては初当たりの出玉が多く、また一度RUSHを経由してラッキートリガーに突入するため、結果としてラッキートリガー状態に突入すれば、平均期待出玉は約11,000発を超えるという性能を有しているため、そこはあまり感じにくいスペックの作りにもなっています。

では、今回発表になったラッキートリガー緩和対応の「e花の慶次~傾奇一転~」を調べてみると、通常確率からラッキートリガーへの突入確率は約1/790となっており、アリアよりも200以上甘い確率となっています(これはラッキートリガーだけの計算となっており通常RUSHは計算に含んでおりません)。

また、それほどラッキートリガーへの突入率が高くなれば、今までであれば出玉性能は確実に低くなりますが、さすが緩和スペックということもあり、ラッキートリガーのみの期待出玉は約9,400発(払い出し)と総量ギリギリまで攻めた数値を今回実現できているようです。

遊技者の反応は上々でホールの購買意欲も上昇の気配

3月から導入開始となったラッキートリガー搭載機ですが、どれも非凡な稼働実績をたたき出しております。特に、「緋弾のアリア」と「北斗の拳強敵」が高いレベルで推移しており、ホール側のラッキートリガーにおける期待も日増しに強くなっているのを感じます。

実はラッキートリガーに関しては、少し半信半疑な開発者も少なからずいましたので、この結果、さらに7月の緩和と断続的にラッキートリガーがより広がっている土壌が出来上がりつつあるともいえますので、開発者を含めたメーカー側も意欲的になるところが増えるのではないでしょうか。実際に、「しばらくはラッキートリガー機のみリリースする」と言っているメーカーがあるとかないとか…

一方で、ユーザー側も我々、パチンコ業界従事者が思っていたよりすんなりと受け入れてもらったような印象があります。これは、昔に比べてインターネットの更なる発展、SNSの台頭により導入前に情報がより多く人の目に触れるようになったことや、Youtube等々での導入前にスペック等の解説やわかりやすい試打動画等による影響なども強いことが想定されますが、この辺りに関してもまた機会があればお話してみたいと思います。

◆プロフィール
荒井孝太
㈱チャンスメイト 代表取締役

パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(https://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。

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