【コラム】『スマスロ北斗の拳』は大ヒット間違いなし?初代再現や販売台数など4つの要因を分析

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スマスロ第2陣の筆頭格『スマスロ北斗の拳』の導入開始が迫ってきた。群を抜く評価の高さには相応の理由がある(文=長谷川豊/アールイーサーチ代表取締役)。

本機の特徴とスペック

『スマスロ北斗の拳』が4月3日に導入される。本機のコンセプトは「初代完全復活」となっており、2003年に登場したモンスターマシーン『パチスロ北斗の拳』を再現したゲーム性および演出群となっているのが特徴。通常時および「BATTLE BONUS中」の演出は、通常モードの他に初代カスタムモードが搭載されており、初代の演出&バランスで楽しめる。

気になるスペック面だが通常時は初代同様、中段チェリーがAT当選のメイン役となっているほか、状態に合わせてスイカやチャンス目、弱チェリーでも当選する可能性がある。中段チェリーは高確率であれば100%AT当選、高確以外でも25%で当選と、初代のゲーム性を踏襲した仕様と言える。

AT「BATTLE BONUS」は「1セット30Gの小役パート」と「8Gのバトルパート」の2部構成。小役パートは1Gあたり純増約4枚となっており、消化中はレア役等でVストック抽選や継続率のUP抽選を行う。

小役パート終了後はバトルパートに移行し、AT継続か非継続かが決まる。ちなみにこの継続抽選は初代同様、バトルパート突入時の第三停止ボタンを離した時に抽選されている。

バトルパートは小役のナビが基本的に発生しないためコインの減少区間となっているものの、継続に漏れていた場合はレア役での勝利書き換え抽選、継続確定時は継続率94%の上位AT「無双転生バトル」への突入抽選が行われるのでヒキ損はない仕様となっている。

その他、AT「BATTLE BONUS」の初期継続率は「66%」「79%」「84%」「89%」と初代と同じ4つの継続率だが、これらの数値はVストック分が加味されておらず、Vストックを含むと最低でも「約70%」の継続率となっている。

4つの評価理由

さて、スペックの詳細はこんな感じだが、個人的には最近では群を抜いている機械と思っている。反対に不安の声もあるが、個人的にはその不安も感じない。理由としては以下の要因が挙げられる。
①初代再現による遊技動機が生まれている点
②スマスロでは初のAT直撃仕様
③AT当選で期待が持てるゲーム性
④販売台数が適正(初期台数)

大きな要因はこの4つ。まず①(初代再現による遊技動機が生まれている点)により、初代再現による遊技意欲の向上(スマスロをまだ打っていないユーザーの誘引)や休眠ユーザーの掘り起こしに期待できるだろう。特に近年はSNSで周知が容易になっており、テレビCMによる効果も発揮されるだろう。

②(スマスロでは初のAT直撃仕様)についてだが、既存ユーザーに対しても大きく、CZ経由でのAT突入に疲れたスマスロ市場を考慮すると上手くハマる可能性が高い。スマスロ以外のS機では同社の『カバネリ』やエンターライズの『新鬼武者』、『モンスターハンター アイスボーン』などの直AT機が存在しているが、スマスロでは初となっていることもあり、これからスマスロをデビューするユーザーが取っ付きやすいという点がプラスに作用すると思われる。

③(AT当選で期待が持てるゲーム性)は、同機の場合、初当たり時である程度決まってしまう仕様ではないため、ATが終了するまで他機種よりも大量出玉を目指せる可能性を秘めている。最近の機種だと、ATレベルや状態別のスタート、ミミズ仕様やゲーム数上乗せ仕様と言った機種が多いため、途中で「もう終わる」「今回は無理だ」という心境になりやすいが、同機はそのような心境になり難い上、遊技動機にも直結する点と言えよう。

④(販売台数が適正※初期台数)は、初週導入台数が約2.5万台、その後GW前までに1万台、GW後に1万台と分散されており、供給過多になり難い状況が生まれると予測される。

正直、「北斗の拳」シリーズのパチスロ機は2015年の『パチスロ北斗の拳 強敵』以降、ヒットと呼べる機械が登場していない。機械クオリティの問題もあるが販売台数が多く、供給過多になってしまっている問題も大きい。そんななか、初期ロット2.5万台は適正よりもやや少ない印象で、“打ちたくても打てない”状況が生まれやすい環境になると考えられるからだ。

不安な点があるとすれば、中段チェリーを引かないとどうにもならないゲーム性やAT中が単調になりがちなところ。しかし、中段チェリーの確率や継続率など、初代よりも良くなっていると聞くので、大きな問題点とまではいかなそうだ。その他、出玉スピードは初代の倍の時間が掛かるとはいえ、現市場を考慮すれば、許容できる範囲と考えられる。

スマスロ登場から3ヵ月が過ぎ、一時期の盛り上がりが欠けてきている中での登場とあり、本機に対する注目と責任は大きく圧し掛かってくるだろう。見事な結果を残してくれる事を期待したい。

◆プロフィール
長谷川豊(はせがわ ゆたか)
アールイーサーチ㈱代表取締役。2017年3月に同社を設立。遊技業界内の情報収集および分析、遊技機の開発コンサルティングを中心に、遊技機業界に特化したマーケティング業務を行っている。

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