ライバルとなるパチンコ店の出店を妨害したとして約8億6000万円の損害賠償の支払いを命じた控訴審判決は不服として被告のパチンコホール企業と学校法人が上告していた最高裁判決が2月12日に最高裁第三小法廷で言い渡され、被告側の上告を棄却した。これにより最高裁判決が確定することになった。2月15日付毎日新聞電子版が伝えた。
この争いは2005年に岩手県盛岡市本宮に出店を計画していた原告のホール企業が幼稚園関連施設の建設により出店を阻まれたとして、この地域でパチンコ店を営業していたホール企業と、このホール企業の代表者から土地の寄付を受けていた幼稚園を運営する学校法人など計6者を相手に総額9億円の損害賠償を求めていたもの。
一審の盛岡地裁の判決では、被告のホール企業のみに損害賠償を命じたが、二審の仙台高裁の控訴審では幼稚園が土地の寄付を受けた際、同業者の出店妨害になると察知できたのに契約を結んだとして学校法人にも賠償責任を認定。連帯して約8億6000万円の支払いを命じていた。
今回の上告棄却により、この控訴審判決が確定。ホール企業と学校法人ら計6者の被告が原告のホール企業に約8億6000万円の損害賠償を支払うことで決着した。