カジノ議連の質問状に警察庁などが回答

投稿日:

 自民党議員の有志で構成される「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(略称/カジノ議連・事務局長岩屋毅)は6月25日、自民党本部(東京都千代田区)において例会を開催した。カジノ議連は先ごろ、内閣府、警察庁、法務省、総務省、経済産業省、国土交通省に対してカジノに関する質問状を提出。これに対して各官庁は6月中旬までに回答を議連に対して行っており、当日の例会ではその回答書をまとめた内容が公開された。

 質問には警察庁が管轄するパチンコ営業に関するものも含まれており、主な回答内容は次の通り。

■質問

「カジノは風営法第2条に定義されている『風俗営業』に該当しうる事業と考えるか。また、その理由、根拠は何か。仮に該当するとした場合には、カジノ事業を風営法第3条の許可の対象とすることについて、どのように考えるか。さらに、その場合おいて同法第23条の禁止行為との関係をどのようにして解決するのか」

警察庁回答

「いわゆるカジノにおいて行われる遊技をさせる営業は、風営法第2条第1項第8号に規定する営業に該当するものと思われるが、同法第23条第2項目は、8号営業を営む者の禁止行為として、遊技の結果に応じて賞品を提供することを規定している。したがって現金、有価証券その他の賞品の提供を前提としたカジノは、風営法に規定する風俗営業に該当し得ず、国内でこのようなカジノを実施する場合には、新たな立法措置が必要である」

■質問

「風営法上の許可を受ければ営業をでき、かつ景品交換所を通じて現金への換金が事実上行われいるパチンコは刑法第185条の賭博に該当しないのか。該当しないのであれば、その理由は何か」

警察庁回答

「…風営法においては、ぱちんこ営業等客に射倖心をそそる恐れのある遊技をさせる営業を風俗営業として位置付け、所要の規制がなされている。具体的には、ぱちんこ営業を営もうとする者は、あらかじめ公安委員会の許可を受けなければならず(第3条)、公安委員会は、当該許可申請者が過去5年以内に賭博゚を犯し、刑に処せれた者である場合や暴力的不法行為を行うおそれがあると認められる者等一定の欠格事由に該当する場合は許可をしてはならないとされている。また同法においては、著しく射倖心をそそるおそれがある遊技機の設置を禁止しているほか、遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度を規制している。風営法で認められた範囲内で営まれているぱちんこ営業者については、賭博罪に当たる行為を行っているとの評価を受けることはないものと考えている」

 なお、当日は野田聖子氏は欠席したものの司会役の吉川貴盛議員、西野あきら議員、有村治子議員ら議員連盟のメンバーの参加に加えヒアリングを受ける木村隆秀内閣府大臣政務官、加藤内閣参事官、警察庁の勝浦生活安全局生活環境課長、総務省の中田大臣官房企画課長、法務省の佐久間刑事局公安課長、財務省の畑中大臣官房文書課長、経済産業省の石井商務情報政策局サービス政策課長、国土交通省の前田総合政策局観光部企画課長ら、錚々たる顔ぶれが参加した他、カジノの成功例として米国ニュージャージー州カジノ規制管理委員会のブラットフォードB.スミス元委員長が訪れ、「ニュージャージー州におけるカジノギャンブル」についての講演を行った。

-業界ニュース

© 2024 グリーンべると(パチンコ・パチスロ業界メディア) Powered by AFFINGER5