全日遊連、現検定機の認定問題で経過説明

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 全日本遊技事業協同組合連合会(山田茂則理事長)は3 月17日、東京・新橋の『第一ホテル東京』で理事会を開催。理事会終了後の定例記者会見に臨んだ山田理事長から、焦点の認定問題に関する経過説明が行われた。

 それによると2 月27日に開かれた臨時理事会で決議された『新海物語』シリーズの認定実施要領に基づき、同シリーズ4 機種(『M27』『M56』『M57』『L52』)の認定希望を当初予定通り3 月10日までに受け付け、その台数を現在集計中であることや、当該メーカーによる点検作業のスケジュールを決める段階にあることが明らかにされた。

 この実施要領は、新規則施行後に不正を持ち越さないことを最重点に捉えていたのがポイントで、認定希望パーラーから不正一切に関与しない旨を明記した誓約書を取り付けるとともに、認定申請前には当該メーカーの三洋物産による目視検査ならびに封止作業(主基板及びハーネス、センサーコネクター部の封止)を実施、さらに認定取得後に組合員同士による立入り等の相互監視を実施するなど2 段構えの厳重なチェック体制で認定に臨む方針が改めて強調された。

 新海物語以外の現検定機であるパチンコ機の認定については、今回の実施要領を参考に当該メーカーとの協議を急ぎたい考えが示されたが、「(不正の汚染度が)新海物語よりひどい機種はないと認識している」(山田理事長)と述べ、目視点検のみで速やかに保証書の発給が受けられるよう日工組サイドに強く働きかけていることを報告した。その際の誓約書は別に求める方針だ。

 同連合会非加盟のいわゆるアウトサイダー店舗が新海物語の認定を希望する場合については、今回の実施要領に従うことを条件に全日遊連を窓口に認定申請を受け付ける方針を決定。ただし三洋物産に支払う検査料金(1 店舗1 機種1 万5000円)とは別に、相互監視による事後検査の実費を台あたり最大で2000円を限度に請求する考えで、山田理事長は「アウトサイダーを理由に認定申請を拒否するということはない。当然、この機会を捉えて組合への加盟を勧めている県もあるが、加盟と認定申請の受け付けはあくまで別だ」と補足した。

 一方、注目の現検定機であるパチスロ機の認定については、『スーパービンゴ』と『ノブナガノヤボウ』を除く4.0 号機および4.5 号機に関する認定希望の全台、全機種の認定をめざす方針が改めて説明されたが、2 機種を除外する理由について山田理事長は、「過去多くの獲得枚数を記録したデータがある」と指摘。またパチンコ機以上の不正対策が必要との認識から、機種別に「ロムチェッカーによる検査」か「基板交換」のいずれかによる対応を前提に認定を検討中であることを明らかにしたが、「パチンコ機の認定は新海物語以外の認定希望機種が数十万台にとどまることが考えられるため規則改正まで十分に申請に持ち込めると考えているが、問題はパチスロ機だ。パチスロ機の認定についてはスケジュール的に憂慮している部分もある」(同)と述べ、パチスロ機の認定申請が規則改正施行まで間に合わない可能性を示唆した。新海物語の封止代金は全額メーカー(三洋物産)負担。パチスロ機の基板交換にかかる費用はパーラー負担の見通しにあることも報告されている。

 また2 機種以外の認定希望機種に新規則で明確に禁止がうたわれた「ストック機」や事実上製造が困難になった「AT機」が含まれる可能性が大きい点については、「規則改正の趣旨は十分に理解している。しかしこれら機種の早期撤去は大きな混乱を招くし、完全撤去までには(新規則施行から)3 年はかかるだろうというのが我々の考えでもあるし、この点、すでに行政側の理解も得ている」(同)と述べた。

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