滋賀県遊協の通常総会、異例の「流会」に

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 5月23日に大津市内の『旅亭紅葉』で開催される予定だった滋賀県遊技業協同組合(安田孝理事長)の第45期通常総会が、組合員の除名問題がこじれにこじれたために直前になって流会となった。

 会場では入場証の所持を警備会社のガードマンに確認させるなど物々しい雰囲気が漂っていたが、入場証は組合員であることを証明するものとして組合執行部から事前に送付されていた。

 入場証が送付されなかったのは組合費を払っていなかったことを理由に執行部が除名を決めた3法人の組合員など。3法人の組合員は昨年の通常総会で継続案件となっていた県内の賞品買取システム改革をめぐり、その後一度も臨時総会が開かれなかったことに反発を強めていた。

 滋賀県遊協ではパーラー経営者が関与しない賞品買取システムの構築を目指し、昨年4月から新方式の普及に取り組んでいたが、問題となっているのは、新方式に伴って設立された滋賀県社会福祉支援機構や景品運送会社。昨年の第44期通常総会(2006年5月18日開催)では支援機構ならびに景品運送会社の設立経緯や運営スキームに不明朗な点があるとして組合員から疑義が呈され、その推進については継続案件に付されていた。支援機構に対し組合員は福祉分担金としての資金負担が求められている。

 当日執行部側は入場証を所持していない組合員へ退場を強く求めていたが、今回の除名処分の決定は定款の規定に反しているとして処分の有効性を厳しく質す組合員がガードマンに取り囲まれながらも頑としてこれを拒否。これに執行部側が退場を繰り返し、さらに組合から事前に通報を受けていた滋賀県警の刑事も仲裁に入るなど一挙に緊張が高まったが、それでも両者は一歩も譲らなかったため収拾のつかない事態に発展。最終的に執行部側が総会開催を断念し、流会を宣言した。

 流会後、会場に残っていた半数近くの組合員に促されるように、除名処分を受けた組合員がこれまでの経過を説明。「執行部が目指す県下統一の3店方式それ自体の方向性には賛同している。しかし支援機構や運送会社をめぐって執行部は説明責任を果たしていない。除名を決めるにも定款では総会の10日前に組合員に通知し、総会当日に弁明の場を設けてもらい、それから正式に決議する規定になっているはず。この手順に従わずに除名を通知し、さらに総会にも出席するなというのはあまりにも一方的すぎる」、「組合費は支部に支払うことになっている。私も当然支払っていた。しかし本部が一向に受け取りにこない。これで未納を理由に除名というのは納得できない」などと述べていた。

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