【コラム】『バジリスク絆2~天膳~』の評価と今後の使用設定は?

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昨年末1番の本命機『スマスロバジリスク~甲賀忍法帖~絆2 天膳BLACK EDITION』が導入され、稼働は好調です。現状の機種評価と今後も含めて使うべき設定について考えてみましょう(文=三木貴史/エスサポート代表取締役)。

演出や基本的なゲーム性、目押しをしなくても小役取りこぼしがないため、客層の幅が広い点などは前作と大きく変わりません。目押しが無いというのは軽視されがちですが、客層が広がるという点では無視できないポイントです。

前作との違いを感じたのはまず、千円ベースが49.5Gから32Gに下がっていることで、打感は5号機の感覚に近いです。BC確率、BT確率も前作より少し軽くなっており、勝負が早くなった印象を抱きます。言い換えれば夜からも遊技しやすいという事であり、この点も客層が広がるという点で稼働の後押しになるでしょう。

前作は、ゲーム性は良かったものの2,400枚上限を超えることができず、差枚数で2,400枚に変更となった6.5号機、さらに貫通スペックが主流となったスマスロの登場によって稼働が下落していきました。今作のように貫通スペックのスマスロであれば、スペック面の不満や、射幸性に関してなんら問題が無いといった感想を持ちました。

唯一の懸念点といいますか、ポイントとなることは“高設定を多用して薄利運用せざるをえない”ことでしょうか。ユーザーは前作で既に設定判別知識を持っているため、初打ちでも設定の高低はなんとなくイメージでき、低設定に対する見切りが他の新台よりも早い可能性が高いです。

ヒット機の後継機に対するユーザーの知識は高く、初めから低設定だらけの運用では競合店と比較され、自店の信用を失い、稼働寿命が他店よりも短くなるという事に繋がりかねません。

そのため、人気機種だからといって初日からALL1(利益重視)で運用することは、稼働はしてもお客様の心象を悪くするためおすすめできません。しかし、貫通スペックになって一撃トリガーも搭載されたため、低設定でも「ヤレル感」は持つことができるようになったことは明らかにプラスです。

上述したように、目押し不要で誰でも打てるため客層の幅が広く、メイン機種となる条件が揃っている新台であり、20円パチスロ総台数の10%前後が適正台数の目安で、最低でも5%は確保したい、というのが現状での評価です。

現状の適正な
設定運用は?

本機には、ユニバプレートというサミートロフィーのような設定示唆が搭載され、店長カスタム機能として時間帯によってその出現をコントロールできるようになりました。今はまだ高稼働するので、カスタムを使う必要はありませんが、稼働が落ちてきた時にカスタムをうまく使って稼働を維持する必要はあるでしょう。

今作はBTの確率差が設定1と2ではあまり変わらないので、設定2の有効性がどこまであるのか? また、設定6の出率が前作よりもアップしているので気軽に設定6を使いにくくなっている点、ユニバプレートがサミートロフィーと違い打ち込みが無くても時間で設定を示唆できる点等を考えると、設定5が有効な可能性もあり、設定2が有効でないなら設定1でカバーできる可能性もあるので、設定1、5に関しては有効性を検証していく事が必須といえます。

◆プロフィール
三木 貴史
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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