【コラム】『スマスロ劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』導入のための広告デザインとポスター運用

投稿日:2023年10月13日 更新日:

失敗しない売り場プロモーション㉓(文=野島崇範/株式会社プラスアルファ専務取締役)

年末に向けて話題機の導入をどのように仕掛けるのか。支援先の多くの企業や店舗で質問されるため、今回は2つのポイントにまとめて解説します。

いつ情報発信を行うのがよいのか?

まず1つ目は、情報発信日です。現在の新台の情報発信の開始日は遅いです。導入日の1週間前、または3日前など導入日の直近に情報発信する場面を多々見受けます。従来は問題なかった掲示期間ですが、この掲示期間の長さではお客様へ導入機種や導入日が伝わらない可能性が高いです。

なぜなら、お客様の来店頻度が低下しているからです。伝わる広告で重要な要素は、広告に出合う顧客数です。例えば、顧客の反応率が非常に高い、素晴らしい広告デザインを生み出せたとしても、結局10名のお客様にしかご覧頂けなければ、100%伝わっても10名にしか伝わらないということです。

それが10%の顧客の反応率であったとしても1,000名のお客様にご覧頂ければ100名のお客様に伝わる可能性があるということです。この当然の事実を見落としてはいけません。広告効果は顧客のご覧になる分母の数で決まります。

そのため、従来の情報発信の開始日を見直す必要があります。例えば、11月6日に『スマスロ劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語f-フォルテ-』を商圏でいち早く導入する私が支援しているお店では、主人公の鹿目まどかの10月3日の誕生日を起点に導入することを下図のようなポスターを活用して伝えます。

導入1ヵ月前の『スマスロまどか☆マギカ』のポスター例
©Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project
[Music]Licensed by Aniplex Inc. Licensed by Sony Music Labels Inc.

なぜ、1ヵ月前から情報発信を行うのか。それは、新台導入前には顧客は、導入日やスペックをGoogleなどの検索エンジンで調べるからです。『Pかぐや様は告らせたい』の導入時も同様でした。検索は興味の度合いを示します。

一般的にパチンコ機種やパチスロ機種の導入前の興味は、以下の添付画像のようにスペックや導入日・評価などです。だからこそ、導入する予定であることを早く伝えて、導入日を解禁できるタイミングで伝達することが望ましいのです。

ただし、低玉貸しの割合が多いお店は来店頻度が高いなど、お店によって来店頻度は異なるため、店舗や営業形態に合わせて、情報発信の開始日はご検討ください。

今回詳細は割愛しますが、店内広告だけではなく、YouTube広告やWEB広告も1週間前や3日前など同様の短さであるため変更が必要です。

導入後のプロモーションの考え方

そして、2つ目は集客状況を見て、導入後にプロモーションを強化するかどうか判断するということです。お客様にご支持を頂けるか不明瞭な時点でポスターや装飾を過度に掲示・設置することは間違いです。誇大広告となりお店の信用を失います。

一方、導入前にお客様が遊技したいという欲求があるにも関わらず、ポスター運用を行わないのも間違いです。ただし、導入後に集客低迷する可能性を踏まえると積極的に実施することは危険です。

そのため、導入前はある一定の情報発信を行いながら、導入後にお客様の支持率を見て、ポスター運用を強化するかどうかを判断してください。

従来の新台プロモーションから脱却する時が来たのです。

【お知らせ】
新台動画と音声が豊富なデザイン定期便
https://www.uriba-design.com/

◆プロフィール
・野島崇範(のじま たかのり)
1983年三重県生まれ。北海道教育大学卒。全国のホールを年間1,000店舗以上調査し、その中から繁盛店に共通する法則を見つけ出し「伝達力」と定義。「伝達力」調査の分析に基づき、お客様立場の徹底と継続の重要性を、支援先ホールの全スタッフと共有する。また、売り場ランチェスター戦略の第一人者として、科学的に売り場の支援を実施。売り場の書籍「あなたの売り場、太っていませんか?」を発売。

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