【コラム】スマパチ「Cタイム」の威力を数値的に分析してみる

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今週から本格的に導入が始まった『ぱちんこ 新・必殺仕置人S』(以下、必殺仕置人)の初動はかなり注目を浴びている状況と言うこともあり、このままゴールデンウイークに突入してスマートパチンコ(以下、スマパチ)が大きく盛り上がってほしいと思っておりますが、そんな必殺仕置人でも搭載されているCタイムの出玉について数値的に分析を行ってみたいと思います(文=荒井孝太/チャンスメイト代表取締役)。

まず必殺仕置人は下記のようなスペックです。

低確率 1/349.9
右打ち中確率 1/76.1
RUSH ST回数 120回
時短回数 100回
Cタイム引き戻し率 約20%

通常時(特図1)
10R(次回確定+ST120回+Cタイム) 1%
4R(ST120回+Cタイム) 56%
4R(時短100回+Cタイム) 43%

RUSH中(特図2)
10R×2(ST120回+Cタイム) 51%
10R(ST120回+Cタイム) 49%

初当たりは57%でRUSH確定、残りの43%は時短100回+Cタイムとなり、ここで引き戻すことができればRUSHに突入、通常に戻ったのちにCタイムを引き戻さなければ通常となります。時短100回中もしくはCタイムで引き戻すことができる確率は約39.9%となります。そのため、初当りは下記のような遷移になります。

<初当り>
3,000発大当たり(10R+2,000発)RUSH突入 0.51%
2,000発大当たり(10R+1,000発)RUSH突入 0.49%
400発大当たり RUSH突入 56%
400発大当たり 時短or Cタイム引き戻し(+2,000発) 8.8%
400発大当たり 時短or Cタイム引き戻し(+1,000発) 8.4%
400発大当たり 時短&Cタイム抜け 通常へ 25.8%

すなわち、RUSH突入率は約74.2%になり、初当りからRUSH突入時までの平均出玉は上記を合算すると約778発(払い出し)になります。

RUSH中に関しては、ST120回の引き戻し率=約79.6%ですが、引き戻さなかった場合の約20.4%が1回転のCタイムに突入いたします。Cタイムの引き戻し率は約20%ですので、引き戻さなかった場合の約20.4%の内の20%、すなわち約4.1%は引き戻し再度RUSHに突入するわけです。

<RUSH中>
ST120回引き戻し 約79.55%
ST120回抜けた後にCタイムにて引き戻し 約4.09%
STもCタイムも引き戻さずに通常状態へ 約16.36%

そのため、Cタイム非搭載であればRUSH継続率は約79.6%だったのに対し、Cタイムを搭載したことでRUSH継続率は実質的に約83.6%になるというわけです。これはRUSH継続回数になおすと

RUSH継続率 約79.6%  平均連チャン回数 約4.891回
RUSH継続率 約83.6%  平均連チャン回数 約6.113回

このようになり、連チャン回数でいうと大体1.2回ほどCタイム搭載機の方が上回る計算になります。当機はRUSH中の平均出玉は1,510発ですので、RUSH中の平均出玉は約7,721発となり、初当りを合算した出玉、いわゆるモードTYは約8,499発になります。Cタイム非搭載機だとモードTYは約6,653発ですのでそのパワーが如何に凄いか?はわかって頂けるかと思います。

出玉的なパワーが増すため、当然のことながらマイナス部分が存在します。必殺仕置人はそのRUSH突入割合が約74.2%と高いが故に、非RUSH時(単発時)は必ず出玉が400発で終了という少し厳しめとなっています。

勿論、初当たり確率やヘソ賞球数などの問題もありますが一番はやはり、Cタイムがあることによってその出玉的な恩恵があるわけですので、Cタイムを引かなかった場合は少し数値的には辛くなるわけです。

一方、Cタイムが無いP機やCタイム非搭載のe機に関しては、いつどこで打っても期待値は一定ともいえるわけですので、数値的には常に一定と言えるわけです。

どちらが良いか悪いかというのは断定することはできません。それぞれのメリットとデメリットがありますので、通常時やRUSH出玉、RUSH突入率などをそれぞれ比較し、よりスペックの理解を深めないといけなくなっています。

ユーザーの方がスペックに詳しいと言うことも起き始めていますので、特にホール職域の方々に置かれましては、スペック的な理解を一層深めることでより機械選定や日々の営業活動にプラスになるのは間違いありません。

◆プロフィール
荒井孝太
㈱チャンスメイト 代表取締役

パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(https://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。

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