【コラム】ライトミドルの存在意義を再考し、『シンフォギア3』活用方法を考える

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パチスロ市場では、6.5号機が稼働を維持しているものの『甲鉄城のカバネリ』『犬夜叉』『新鬼武者2』以外は今一つであり、ユーザーが安定して各グループ・機種を遊技している訳では有りません。今回は夏以降の6.5号機と他のグループとの回遊を確認した上でパチンコの話題期『シンフォギア3』の活用目的を考察していきます(文=三輪勝治/エムシック代表取締役)。

下に6.5号機とミドル・ライトミドルの流出入状況を示します。

グラフを見れば一目瞭然、9月に6.5号機ATからライトミドルに大きく流出していること(①)が分かります。これがパチスロユーザーからも評価の高かったシリーズ新台『シンフォギア3』導入が要因である事は言うまでも有りませんが、この一要因に決めつけるのは早計です。

図内、ミドルから6.5号機への流入が8月に少し減少したものの、9月にはまた増加していること(②)にご注目下さい。これは何を意味しているのでしょう。次に下表をご覧ください。

上表は6.5号機とミドル主要機の8月以降、そして参考として5号機代表機種『バジリスク絆』の導入5週目の勝率と勝金額平均を示しています。表の通り、5号機AT/ARTユーザーは『犬夜叉』以外の6.5号機の勝金額には満足出来ない一方、ミドル主要機の勝金額には満足するものの勝率には満足出来ない状況です。6.5号機導入以前はパチスロの勝金額が低過ぎ、結果としてミドルに安定していたのですが、6.5号機でパチスロの勝金額が高まる可能性を感じ再びPS回遊が促進される結果となったのです。

この様な状況下で導入されたのが『シンフォギア3』なのです。
次に『シンフォギア3』の導入期データを確認します。参考として初代『シンフォギア』も併記します。

『シンフォギア3』は初代と比べ顧客満足度を測定する数値である「アウト/1人」「勝率」「勝金額平均」が全て上回っており、充分に長期活用可能な機種です。導入当初から多くのパチスロユーザー・ミドルユーザーが流入しており、PS回遊の軸となるだけでなくミドル疲弊ユーザーの受け皿にも成り得ます。

昨今のライトミドルは、可能性のある機種を厳しい運用で回収機にしてしまうケースも多く、ライトミドルの存在意義が失われる恐れがある状況にあります。本来ライトミドルは、パチンコカテゴリーの中で一番5号機AT/ARTユーザーのウォンツを提供しやすいカテゴリーであり、上述のようにユーザーが遊技機種・種別を迷っている現状では最大限活用すべきカテゴリーなのです。

『シンフォギア3』は機種単独の稼働維持だけでなく、ライトミドルがPS回遊の軸や、疲弊ユーザーの受け皿に成り得るカテゴリーとして存続する為にも、『勝率重視・稼働重視』で運用することを推奨します。

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◆プロフィール
三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。

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