【コラム】スマスロはパチスロの歴史の大きな転換点

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7月19日、ホール関係者向けに「スマート遊技機フォーラム」が開催され、同日パチスロサミットONLINEからスマスロ特設サイトが公開されました。スマートパチスロ(以下、スマスロ)の導入予定が今年11月と確実に近づいてきております。(文=ジェイさん@発信する遊技機クリエーター/J-BEAT合同会社代表)。

今回は、スマスロについてポイントを絞って解説させていただきます。
特に打ち手の方に大きく影響のあるポイントは以下2点です。

遊技メダルの電子化
有利区間G数が無制限

時折、有利区間のG数の縛りが撤廃される事で「有利区間が無くなる」と勘違いされる方もおられますが、有利区間という概念が無くなるわけではない事にご注意下さい。

これまでの6号機は最大遊技数での終了契機が設けられており、たとえば6.0号機では1,500G遊技で必ず有利区間が終了していました。スマスロでは、差枚2,400枚を超えた場合と、任意の終了契機(機種固有契機)でのみ有利区間が終了する事になります。

遊技メダルの電子化

現時点においても多くのホールで導入されている、パーソナルシステム(各台計数システム)の進化系のイメージです。

現在このシステムでのパチスロ遊技においては、メダル貸出ユニットから貸し出されたメダルを用いて遊技開始、遊技終了後は外付けのメダル投入口にプレイヤーが自分でメダルを流していましたが、これらがデジタル化されます。

既にパーソナルシステムを運用しているホール、利用された事のある打ち手の方は、ほとんど違和感なくスマスロ遊技へ移行できると考えています。

有利区間G数が無制限

現在の6.5号機パチスロにおける、スマスロの出玉性能的な優位性は『有利区間G数が無制限』のみではありますが、この1点だけでも既存の6.5号機では実現できない出玉性能やゲーム性の実現が可能です。

特に6.5号機の初動で稼働が良かった『パチスロ犬夜叉』については、6.5号機の優位性である「差枚2,400枚」より、「有利区間4,000G」 を上手く使って出玉性能を実現しています。

差枚管理は吸い込んだ分も出せるというメリットはあるものの、逆をいうと吸い込まないと出せないという事です。

『パチスロ犬夜叉』『パチスロ甲鉄城のカバネリ』のように吸い込まなくても2,400枚を突破出来る出玉性能は、長い有利区間G数を前提として設計可能であり、より区間G数が長くなる事で性能アップが見込まれます。

現在市場投入されている、6.5号機の全てが初期の6.0号機時代では作れないゲーム性や出玉性能の機械となっているように、スマスロでしか実現できないゲーム性や出玉性能を持った機械が続々と登場してきます。

さいごに

開発サイド側のポジションからの意見ではありますが、将来的に新規ユーザーの獲得を考えてもスマスロの優位性は大きいと考えています。

6.4号機から有利区間ランプが無くなり、スマスロで有利区間G数の縛りが無くなる事で、打ち手の方へ小難しい印象を与えていた有利区間を意識しない機種が多く登場してくる事でしょう。

また、これまでパチスロを遊技してこなかった方達にとって、メダルを使わない遊技は参入ハードルを下げる効果も見込めます。

まだ、具体的な機種が発表されておらず、予想し辛い面もあるかとは思いますが、このスマスロがパチスロの歴史において大きな転換点になるのは間違いありません。

パチスロの歴史になかった、メダルを使わない新しいパチスロ(=スマスロ)の登場にご期待下さい。

◆プロフィール
ジェイさん@発信する遊技機クリエーター
J-BEAT合同会社代表

発信するプロ遊技機クリエーター兼ライター。過去遊技機メーカー3社で勤務。在籍中に10数機種の遊技機開発に携わる。現在は法人を経営しつつ、フリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。また、メーカー所属では出来ない発信、評論活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/jsan65536

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