7月は6.5号機の新機種が多数導入され、パチスロ市場も多少盛況感を取り戻し、パチスロ復活に向けて大いに期待が持てます。そこで今回は現在6.5号機を遊技しているユーザーの移動元グループを過去に遡って確認し、今後の6.5号機の運用方法について考えたいと思います(文=三輪勝治/エムシック代表取締役)。
まず表をご覧ください。
表は、7月に6.5号機『犬夜叉』『アクエリオンALL STARS』『甲鉄城のカバネリ』3機種をメインに遊技したユーザーの昨年7月からのメイン遊技機種をグループで集計し、その主要グループの比率推移を表しています。
尚、6.5号機をメインに遊技したユーザーを分析する為に、6号機AT/ARTを支持し遊技しているユーザーの代表として『番長ZERO』メインユーザーの移動元を参照します。
6.5号機と『番長ZERO』を比較した時、『番長ZERO』ではミドルの比率が2月以降徐々に下がり(表内①)、その分6号機AT/ARTが上昇しており(表内②)、ミドルとの回遊から6号機AT/ARTの安定遊技に変化しています。一方、6.5号機はミドル比率が15%以上の高い比率を維持し(表内③)6号機AT/ART比率は60%前半(表内④)と伸び悩み、依然としてミドルとの回遊を継続していたことが分かります。
この差の要因は2つあります。1つは『番長』コンテンツユーザーが『番長3』から『番長ZERO』に順調に移行した事。もう一つは、過去に『ミリオンゴッド凱旋』など高射幸性機種をメインに遊技し、『番長3』設置時に既にミドルと回遊していた勝金額重視派ユーザーが6.5号機に反応した為です。
つまり、6.5号機がユーザーから支持される為の1つの条件は5.5号機並みの勝金額と6号機の特徴である高い勝率をある程度維持できる事だと考えられ、最低でも勝率は30%以上の運用が望まれます。
次に6.5号機の移動元にライトミドルの比率が高まるタイミングが有ることにご注目下さい(表内⑤)。逆に『番長ZERO』ではライトミドルとの回遊が高まるタイミングが有りません。これは6.5号機に反応したユーザーの中には、上記の勝金額重視派とは別に、ライトミドルと6号機AT/ARTを回遊する勝率重視派が存在するという事です。
このユーザーはある程度の勝金額と勝率を併せ持つバランスの取れた機種を好む為、6.5号機に安定する為には高い勝率と『番長ZERO』並みの勝金額が要求されるでしょう。
更に、勝金額が『番長ZERO』に及ばないのであれば6号機の最大の特徴である30%後半の高い勝率を安定して維持する運用が必要でしょう。
以上の通り、パチスロ市場復活に向け6.5号機を活かす為には、各機種が上記ユーザー層のどれに対応できるかを判断し、それぞれのユーザーニーズを満たすべく運用を行う必要が有るでしょう。
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三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。