パチンコの遺伝子を継承し、SANKYO初の6.2号機として登場する『パチスロ 戦姫絶唱シンフォギア勇気の歌』(以下、Sシンフォギア2)。業界が期待を寄せる『戦姫絶唱シンフォギア×6.2号機』を安定運用するには販促をどうすれば良いのか? ポイントは『トリガーの作り方』にあります(文=梶川弘徳/CFY代表取締役)。
6.2号機の安定稼働に
期待を寄せるパチンコ業界
9月下旬で確認されているパチンコ・パチスロ新規則機の設置比率は約72.1%であり、21世紀会が掲げるスケジュールよりも大幅な遅れが生じています。パチンコは約79.8%でほぼスケジュール通りに進行しているのに対して、パチスロは59.9%と思うように撤去が進んでいない状況にあります。
パチンコは安定稼働する機種がリリースされ、プレイヤーの支持率も堅調であることから、入替予算の優先順位が上に位置付けられているのに対して、パチスロは6号機の安定稼働が実現できておらず、入替予算の優先順位は下に位置付けせざるを得ない状況にあることが要因のひとつとなっています。
しかし、6.2号機がリリースされてきたことで、プレイヤーの動きに変化が現れてきました。6.1号機までは導入2週目の稼働下落が顕著だったのに対して、6.2号機は導入2週目の稼働が比較的安定しています。これは、6.2号機のゲーム性によってプレイヤーの勝ち金額が高くなり、投資に対する見返りが期待できるようになったという仮説が理論的に立てられます。
ゲーム性の更なる進化と、ホールの運用次第では6.2号機の安定稼働への期待が高まってきました。今回リリースされる『Sシンフォギア2』は、 SANKYO初の6.2号機というばかりではなく、プレイヤーが楽しめる要素が巧みに仕組まれたゲーム性となっていることで、パチンコ業界からの期待も高まっています。
『6号機イメージの払拭』という課題
6号機は、プレイヤーから見て「見返りが少ない」というイメージが定着してしまいました。6号機で規制された最も大きな要素は出玉規制であるということは多くのプレイヤーが認知していることであり、多くのプレイヤーが離反した要因でもあります。
しかし、6.1号機になって一部規制が緩和され、さらに6.2号機になって有利区間が3,000Gへと追加緩和されました。これによってゲーム性の幅が広がり結果的に2,400枚が取り切れないというケースが減ることになりました。これはプレイヤーにとって大きなメリットであり、『6号機イメージの払拭』という課題に対して好材料であると言っても良いでしょう。
今回リリースされる『Sシンフォギア2』は、巧みなゲーム性によって随所に追いかけ要素があるため必然的に売上が伸び、低ベース・高コイン単価ということで比較的荒めに動く、ということが予想できます。さらに6.2号機の性質上、勝ち金額も高めに動くことを考えれば、見返りの期待感は自然と高まってくるでしょう。まさに『6号機イメージの払拭』に適した機種であると思います。
このような同機を安定稼働させるためにまずは、6号機にネガティブイメージを持つプレイヤーも含めて『面白そう!』『勝てそう!』という気持ちになってもらうことが重要となります。そのトリガーを作ることが同機の運用において重要なポイントとなります。
販促ポイント
ではどのように、販促を行えば良いのでしょうか。今回は、「バンドワゴン効果」と「セリングポイント」でトリガーを作る、という観点で販促ポイントを挙げたいと思います。
①「バンドワゴン効果」によってトリガーを作る販促
バンドワゴン効果とは、『人気を集めていることが分かると、元々関心がなかったのにも関わらず、興味を示してしまう傾向』のことをいいます。
同機は、プレイヤーが興味を示しそうな要素がいくつかあります。まず『今話題の6.2号機』であること。そして『SANKYO初の6.2号機』や『戦姫絶唱シンフォギア×6.2号機』といったコンテンツであること。そのパワーワードを視認させることで「バンドワゴン効果」を醸成し、それをファーストステップのトリガーにします。
「人気を集めている機種である」ということを認知してもらい、プレイヤーの気持ちを動かして、まず初遊技の機会を作ることが重要な販促ポイントとなります。
②「セリングポイント」によってトリガーをつくる販促
初遊技の機会を作るためにもうひとつ重要なのが同機の「セリングポイント」(商品のウリとなる部分)が何なのかを認知してもらうことです。同機の場合、現役パチスロプレイヤーと、パチンコ回遊プレイヤーが遊技する可能性が高いと想定できます。 AT機の基礎的なゲームフローというよりは、同機の「セリングポイント」がプレイヤーに伝わるかどうか、そして共感してもらえるかどうかが重要なポイントとなります。
「見返りの期待感」や「恩恵となる要素」などを記載して、「セリングポイント」をもうひとつのファーストステップのトリガーにします。「投資した見返りが高そうだ」という期待感の醸成をすることが重要な販促ポイントとなります。
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梶川弘徳(かじかわ ひろのり)
株式会社CFY代表取締役
パチンコホール企業で営業部長として営業戦略や組織マネジメントの責任者として活躍し、2009年33歳で㈱CFYを設立して現在に至る。座右の銘は会社名の由来でもある「Crazy For You(あなたのために)」
●株式会社シー・エフ・ワイ
URL:https://amuse.cfy.jp/
Mail:info@cfy.jp