【連載コラム】パチンコホール版DXのすすめ
vol.2 DXを実行するために~目的の明確化~

投稿日:2021年11月19日 更新日:

SmartAnalysisが叶える
次世代型経営スタイル


(文=森拓也/スマートアプリケーション代表取締役)

DXという言葉はよく耳にする、経営者からDXについて検討しなさいと言われる、しかし、どこから手を付けたら良いのか分からない──という声も多いと思います。DX化を実践する前段階として「経営や業務の目的を明確化する」ことが重要です。そこで、パチンコホールに特化したDX化の準備事項を紐解いていきます。

【経営面】
戦略的利益予算の構築が重要です。定常的な店舗分析による商圏内ポジショニングの把握と自店の強み・弱点の明確化とそれに対する各種施策を棚卸します。これらを前提にKGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)の設定を行い管理することが重要です。短期的な利益の追求ではなく中長期的な利益最大化を実施するための施策を明確化できれば、優先順位をもって実践していくことが可能になります。そこから営業面や業務面の施策につながっていくのです。

【営業面】
最重要課題は「顧客のニーズや属性の把握」です。デジタル技術を駆使して顧客中心に組み立てる「カスタマーファースト思考」のビジネス展開を行うことが重要です。顧客情報の管理、店舗商圏の顧客属性の把握、顧客の嗜好や来店動機の把握、顧客個人個人の嗜好に合わせたアクセスツールの構築とアプローチ、そこから各種施策の構築を実践し、PDCAサイクルを実践していくことになります。次に商品の把握と競合店の把握の実践です。商品である遊技機の特性や競合店の損益管理や営業施策、弱点の把握にもDXが力を発揮します。

【業務面】
現状業務の目的と整理が重要です。必要な業務と無駄な業務の把握、必要な業務プロセスの見直し、必要な業務の自動化や半自動化の検討によってDXで出来ることを考えていくことになります。

このように、目的を明確化することで必要なDX施策が明確化することになります。

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森 拓也(もり・たくや)●株式会社スマートアプリケーション代表取締役。金融業界にて融資、審査、予算統括、IPO支援、海外企業との事業提携、M&A、金融スキーム構築業務に従事。ITCベンチャー企業(GMS、小売、外食、アパレルチェーン店向け)に転職し取締役として管理部門統括、IPO、IR業務、IoTを活用した各種システム構築業務を対応し2003年よりパチンコホール向けの各種システムやネットワーク提供業務を行う。2004年より慶応大学ナノテクベンチャー取締役兼務。2009年7月、スマートアプリケーションを起業し現在に至る。
●株式会社スマートアプリケーション

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