【コラム】パチスロ旧規則機の設置期限が延長されるなか、出玉に力を入れるべき機種とは?

投稿日:2020年6月22日 更新日:

・稼働アッププロジェクト
今回は緊急事態宣言解除後から平常営業に戻るにあたって、どの機種を重要視したらいいのか考えてみましょう。また5号機の検定・認定機の延長措置による影響も考えていかなければいけません。『沖ドキ!2』もその影響を受けるのでしょうか。

今後の平常営業で出すべき機種とは?

緊急事態宣言が解除され、また5号機の検定・認定期間が延長される事が正式に決定されました。機種構成が当初の予定と大幅に変わる以上、店舗の施策も大きく変わるのではないのでしょうか。特に出玉を使うべき主力となる機種も変更せざるを得ない状況になったといえるでしょう。

コロナ以前であれば、話題の6号機の新台が登場すれば、その機種に高設定を多用し、6号機に対するイメージアップを図るのが最善かと思っていました。しかし現状『Re:ゼロから始める異世界生活』、『SLOTバジリスク~甲賀忍法帖~絆2』、『パチスロ北斗の拳 天昇』、『新鬼武者~DAWN OF DREAMS~』、『沖ドキ!2』等、販売台数が多い機種に関しては明らかに苦戦傾向であり、6号機ユーザーがまだまだ少ないと言わざるを得ません。

その証拠に『Re:ゼロ』、『パチスロ交響詩篇エウレカセブン3 HI–EVOLUTION ZERO』などは、販売台数が増えると共に、急激に稼働が落ちました。このことから現状の6号機では、ビッグタイトルで販売台数3万台以上の機種に関しては多台数導入のリスクが大きい事が良くわかりました。

従って、前述した5号機の延長措置によって6号機よりも5号機の優先度が上がってしまったというのは当然ともいえます。しかし、高射幸性パチスロ機である、『押忍!サラリーマン番長』、『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』等の出玉投資は残存期間を考えても効率が悪いといえます。

となると、出玉投資は2021年11月30日まで設置可能な機種でしょう。AT、ART機では、『押忍!番長3』、『SLOT魔法少女まどか☆マギカ2』、『聖闘士星矢 海皇覚醒』などの認定機がメインで出玉を使うべき機種になります。またこれらの3機種には回遊性もあるので、自店の設置台数の多いものを中心にしていくべきでしょう。

ジャグラーを含めたAタイプの扱い方は?

ジャグラーは今後も甘く運用することに変わりはありません。ただし現状、年配客層が極端に減っているため『アイムジャグラー』の稼働が見込みにくくなっています。従って、『マイジャグラー』系を優先したいところです。

営業再開が早かった地域のホールでは、『マイジャグラー4』に出玉を集中させ、営業再開から2週間ほどでコロナ以前の状態に戻った例もあります。年金支給月には出玉を集中させて来店した年配客を囲い込んでいく取り組みが必要でしょう。

今後、機種構成が大きく変化していくのは11月以降と予想されます。まず11月には『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』の撤去があり、その時には年末需要を見込んだ6号機の新台が多数登場するでしょう。

また納品延期が続いている『SアイムジャグラーEX』も最低でも11月頃には登場するはずです。『沖ドキ!』も12月末には撤去となり、このタイミングで大きな機種構成の変化になります。それまでの間は、6号機よりも前述した『押忍!番長3』、『まどマギ2』、『聖闘士星矢』等の前倒し認定機に高設定を多用し、設定狙いのユーザーを掴みたいところです。

『沖ドキ!』『ハナビ』『バーサス』『ディスクアップ』はその機種固有のファンが多く、日々の台データを重視するユーザーも多いので、勝ち負けをきっちりフォローして、常連層がいなくならないような最低限の設定配分は使用したいところです。

『沖ドキ!2』はあきらめるのか?

『沖ドキ!2』ですが、“適正台数”と“今後使っていけるのか?”が気になるところです。そもそも現状で『沖ドキ!』を支えている客層の支持理由は、「連荘を楽しむ事」と、「連荘するまでモードが下がらない中毒性」にあると考えられます。ループ率の高い奇数設定が効果的に稼働していることが証明しています。

翻って『沖ドキ!2』ですが、有利区間により、モードが下がってしまうことから連荘するまで止められないという中毒性はなくなっています。しかしよく言えば、投資金額もかからず、連荘性能は変わらないので、遊びやすく何時からでも打てて、いつでも止められるというプラス部分もあります。実際、客層も女性や年配層も混ざっていますので、一定の「いい客」のニーズはあるようです。

また執筆時の稼働を見ると、『沖ドキ!』に対して半分ぐらいの稼働をしていることから1/3位の台数なら、何とか併用できるのではないかとみています。従って、今の中古価格と、稼働だけ見て駄目だと判断するのは早計です。

年配層がコロナの影響で戻っていない、『沖ドキ!』が稼働している店舗は『沖ドキ!2』をそれほど設置していない(倉庫内未設置、分納等)、元々『沖ドキ!』が無いお店が、多めに『沖ドキ!2』を設置しているため、沖ドキ客が育っていないお店に多めに導入されてしまっていること等、冷静に判断しなくてはいけない材料が多いです。

このことから、「そりゃ今は稼働しないよな」と考えて、純粋な機械評価とは別物だと考えた方がいいと思います。年末に『沖ドキ!』が無くなったときに『沖ドキ!2』は一定のニーズがあると思われますので、日々稼働をチェックして倉庫に保管しておくなど注意しておいて、来たる日に備えておきたいものです。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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