羽根モノ特集 PART 4|業界関係者の声

PANEL DISCUSSION
業界有志による勉強会「青とうがらし会」は6月26日、羽根モノ運用を主題としたパネルディスカッションを都内で行った。羽根モノの可能性について、ホール関係者、若年ユーザーらが、多角的な視点から議論を交わした(抜粋)。
羽根モノの魅力と復活に向けた道筋
大渕秀映氏 大井ニュー東京
店ごとの運用によって、遊びやすさが変わるのが羽根モノの魅力だと思います。業界の未来にとっても、非常に高いポテンシャルを秘めているのではないでしょうか。
山田典生氏 実践 山田塾代表
玉の動きが勝敗を分ける点に、今でも多くのファンを惹きつける熱狂の源泉があります。今は人手不足などの課題もありますが、店側が羽根モノ運用に対する熱量を取り戻せば、十分に復活の余地はあると思います。
菅原和俊氏 WINSOME代表
現在市場で稼働している主要な羽根モノの玉利を比較すると、一定以上の割数で運用しなければ稼働が付いてきづらい現実があります。羽根モノのシェア拡大には、利益面の課題をどうクリアするかがポイントです。
単に利益を追わず集客の強力なフックに
大嵩剛志氏 OHT代表
利益を最優先にするから運用が難しくなるのではないでしょうか。例えば、スタッフの目が届きやすい場所で、定量制(打ち止め制)で運用する方法もあります。早く終わる人もいれば、時間がかかる人もいる。打ち止め制は、非常に安価で、効果的な広告宣伝費の使い方になります。利益を追うのではなく、集客の強力なフックとして活用するべきです。
豊田悠真氏 ぱちスロ部代表
私は2001年生まれで、パチンコを始めたときにはすでに液晶機全盛の時代でした。若い世代から見ると、羽根モノの面白さが伝わっていない現状があります。
しかし、今の世代の行動特性を考えると、「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する一方で、話題のレトロ喫茶に3時間平気で並ぶこともあります。デジタルに囲まれた現代だからこそ、リアルな玉の動きや、そこでしか体験できない「じっくり時間を忘れて遊べるオフラインの体験」には、逆に希少価値があります。
見せ方次第で、若い世代にも深く刺さるポテンシャルを持っていると思いますが、面白さをどう伝えるかが重要です。それと、今の時代、技術介入要素が高い機種ほど、インターネットを通じて攻略情報がすぐに拡散されてしまいます。結果、朝から特定のグループに台を占拠され、一般客が座れないというリスクはあると思います。
プロや軍団対策を敷き地域客に楽しんでもらう
大嵩氏
特定のグループに独占させない抽選方法など、ハウスルールによるオペレーションが重要です。大切なのは、特定のプロや軍団に勝たせない仕組みを作り、地域の一般客に楽しんでもらうことです。
大渕氏
最終的にはホール側の「お客様を楽しませたい」という熱意やそれに伴う運用が重要です。現在の厳しい経営環境の中で、その熱量を保てるかどうかが、羽根モノの熱狂を取り戻す、最大のカギと言えるのではないでしょうか。
最大のカギは、ホール側の「お客様を楽しませたい」という熱意
SPECIAL COLUMN
羽根モノの可能性について語る
講師
レトロパチンコ店《ゲームセンタータンポポ》
ひげ紳士氏
「やる側が楽しまなければ打つ側も楽しめない」
当日は、第1部の講師として東京・福生のレトロパチンコ店《ゲームセンタータンポポ》の共同経営者であるひげ紳士氏が登壇。SANKYOが展開する「KUGITAMA」プロジェクトの一環として、同店で、実施されたコラボイベント第2弾の総評を交え、羽根モノの可能性について語った。
同イベントは、5月14日から6月2日までの約3週間、店内を羽根モノ特化空間として実施。期間中の来場者数は1,500名を記録し、営業中の20台の平均アウト数は4万発を超えるなど、ゲームセンターの枠を超えた驚異的な稼働を見せたという。イベント中の店内には1981年の羽根モノ黎明期から1995年のラウンド振り分けタイプまで、SANKYOの羽根モノ20台が設置された。
ひげ紳士氏は、単に玉を出して遊ぶだけでなく「打ち止めになった際の達成感や、店員が札を刺すといった当時の所作を含めて再現することに意味がある」と説明。定期的なマイクパフォーマンスや館内放送の復活も、来店客の感情に訴えかける重要な演出とした。
また、同イベントにおける羽根モノの運用については、機種ごとに異なるゲーム性に合わせて、V入賞率を微調整。初期の羽根モノは、釘と玉の軌道が出玉率にダイレクトに影響を与えるため、鳴きと寄りのバランスを意識し、意図したゲーム性を作り出す作業に「研究を重ねながら楽しんでいる」と語りかけた。ひげ紳士氏は、今回のコラボレーションを経て、「やる側が楽しまなければ打つ側も楽しめない」と熱弁。釘と玉が織りなすパチンコ本来の魅力を訴えた。



