
ホール経営では予算管理や機種運用の精度が重要だが、現場経験への依存も大きい。そんな課題を解決する新サービスが登場だ。
予算から機種運用まで一体化した新サービス

予算管理から機種運用までをトータルサポートする新サービス『T-OPs(トプス)』。「予算サポート」機能は、過去4ヵ月の自店運用実績を基に月次の予算計画をワンクリックで自動算出。日々の予算進捗を可視化し、過不足を最適な状態に調整してくれる。「スロットシミュレーション(Sプランサポート)」では、自動設定配分やリセット指示など稼動を最大化する形で自動化。目標達成と業務軽減による効率化を同時にもたらす。
北電子のホールコンピュータ『ボルフォース シリーズ』から、予算管理から機種運用までを一体で支援する総合シミュレーションサービス『T–OPs(以下、Sプランサポート)』がリリースされた。
従来、ホール運営においては店長や担当者の経験則に依存する場面が多く、特に予算策定や設定配分は属人的になりやすい領域とされてきた。同サービスはこうした課題に対し、数値に基づく意思決定を軸にアプローチする。
特長は「予算サポート」「スロットシミュレーション(Sプランサポート)」「パチンコシミュレーション」という3つの機能を統合している点にある。まず予算サポートでは、自店の過去実績を基に月次・日別・機種別といった粒度で現実的な数値を自動立案。ここに季節変動や曜日、イベントなども加味し、単なる均等配分ではない営業に即した計画を構築する。進捗状況はリアルタイムで可視化され、仮に過不足が生じた場合にも即時調整が可能となっている。
パチスロ領域では設定配分の自動化をはじめとした「Sプランサポート」が日々のパチスロ関連業務を劇的に効率化。単純な割り振りではなく、稼動と粗利の両立を図る独自ロジックを採用しており、目標未達時には自動で補填を行う仕組みも備える。さらに、高設定の配置ロジックやリセット指示の自動配信機能も搭載し、現場のオペレーションにかかる負担を軽減。従来、時間を要していた設定検討業務が大幅に効率化される。

『Sプランサポート』を活用し、翌日の設定配分を自動算出。同店では、はじき出された推奨設定配分の実に9割をそのまま採用しているが、月末の進捗状況は予算計画とほぼ誤差がなく、精度の高さを実感しているという。
これらの機能を通じ『Sプランサポート』は単なる業務効率化ツールにとどまらず、ホール経営の意思決定そのものを高度化するプラットフォームとして位置づけられるだろう。
営業判断が点から線に設定配分は9割自動化
東京都北区のパチスロ専門店《マルシェ赤羽店》では3月から『Sプランサポート』を運用している。従来は4人の社員が設定運用や予算管理を分担し、管理者の経験に基づく判断が中心だったという。特に課題となっていたのが数値のブレ。月単位で見ると粗利の誤差が大きく、最大で約10%近いズレが生じることもあったという。
運用をはじめてまず変化したのは意思決定プロセスだ。予算計画機能により、日々の営業判断が“点”ではなく“線”で捉えられるようになった。運用を重ねるごとにその精度は増し、より安定した予算計画が遂行できているという。
設定配分においても大きな変革が起きた。現在はシステムによる自動算出を約9割採用し、人の判断は集客が見込める日などの微調整に限定。従来より経験則に依存する割合が大幅に減少し、担当者ごとの差異も解消された。
「これまで一番時間を要していた社員でも30分程度で作業を終えるところまで来ています。加えてリセット指示の自動配信も活用し、全台リセットを基本としていた運用から、部分リセットへ移行することで、顧客体験を損なわずに粗利目標を達成する柔軟な営業が可能となりました」と話すのは、㈱マルシェの川口浩史専務取締役だ。
また、川口専務が特に評価するのは安心感という側面だ。「粗利進捗が不足している局面で設定を組む際、明確な裏付けがないため保守的な判断に偏りがちでした。しかし、シミュレーションに基づく数値があることで、計画に対する納得感が高まり、安心して意思決定を行えるようになりました」。
総じて『Sプランサポート』の導入は単なる効率化にとどまらず、属人性の排除とデータ活用による経営の筋肉質化をもたらしたといえる。設定配分の9割自動化というインパクトの裏側には、精度の高い計画立案と、それを支えるシミュレーション基盤の存在がある。ホール運営がより高度な意思決定を求められる中、同サービスはその中核を担う存在として、今後さらなる拡がりを見せそうだ。




