全商協は6月12日、都内港区のヒルトン東京お台場で第36回通常総会を開催し、上程された3つの議案すべてを承認した。事業計画には、引き続き全国8地区遊商所属の組合員販社に従事する遊技機取扱主任者向け講習会を運営し、適正な流通に資するスキル向上に努めていくことなどが盛り込まれた。
総会では、同会の主要事業となる中古機流通に関わる2023年度(2024年5月1日〜2025年4月30日)の確認証紙発給枚数を報告。それによれば、パチンコ中古機に貼付する確認証紙の交付は、件数で前年比82.18%となる29万2,101件、台数で同82.15%の44万1,675台と、件数、台数とも大幅に減少していたことが分かった。また認定機は、件数が12万3,662件、台数で41万2,726台となっている。2024年度の確認証紙については中古機用39万5,490枚、認定機用31万9,790枚を見込んでいる。
冒頭挨拶した中村昌勇会長は、策定に向けた検討が進んでいるという業界パーパスについて言及し、「パチンコを日本独自の大衆娯楽、文化として再び盛り上げていくため、社会に向けてパーパスを示すことで、新規ユーザーの掘り起こしや休眠ユーザーの呼び戻しに繋がることを期待している」との考えを表した。
また、行政からは警察庁保安課の坂ノ上圭佑課長補佐が臨席し、松下和彦保安課長の挨拶を代読。「昨年来スマート遊技機の流通増加に伴い、その中古機移動も増加していると承知している。中古遊技機の流通が適正に行われるため、中古機流通システムに基づく点検、確認が行われているが、貴連合会ではこの点検確認を実効的なものとするため研修会を実施するなど、全国一律での技能向上に努めて頂いている。引き続きの取組みをお願いしたい」と今後も適正な中古機流通事業の運営に努めるよう求めるなどした。