ホール関係4団体(全日遊連、日遊協、MIRAI、余暇進)は5月20日、「パチンコ・パチスロ店営業における賞品の提供方法に関するガイドライン」を制定した。遊技客ニーズの多様化に伴い、出玉を交換する際の賞品に、幅広い選択肢を提供することが目的。これにより、従来の「パチンコ・パチスロ共通賞品」のみならず、パチンコ、パチスロそれぞれの版権に対応するなどした「パチンコ専用賞品」および「パチスロ専用賞品」が提供できるようになる。
今回のガイドライン制定は、平成18年、各ホールごとに「500種類以上、5品目以上」の賞品取りそろえなどを義務付けたホール関係5団体(当時)決議をベースに、ホール関係4団体が、今の時代に対応した賞品提供のあり方について、警察庁の確認を持って議論を進めていたもの。今後のホール営業における賞品の取りそろえに関する事項や、新たな専用賞品についての基本的な考え方等を示した格好となっている。
ガイドラインでは、あらためて遊技球等と交換する賞品の等価交換規制(一般的な小売店における日常的な販売価格)の遵守や、同一賞品を、玉とメダルが対応する金額に差を設けて提供することができない点を指摘。そのうえで、先の平成18年ホール関係5団体(当時)決議の趣旨に反することなく、多様な賞品を取り揃えることに繋がる措置として、パチスロ専用賞品またはパチスロ専用賞品の提供を可能とした。
営業時の注意点も記述。従前からの「パチンコ・パチスロ共通賞品」と、新たに提供することが可能になった「パチンコ専用賞品」および「パチスロ専用賞品」を混在して陳列しないことや、カタログ方式等で提供する際は、それぞれ別ページにするなど、賞品を混在して掲載しないことなどに注意が呼びかけられている。また、ガイドラインに違反する行為が確認された場合は、是正勧告が実施され、その実施状況については、ホール関係4団体を通じて定期的に警察庁へ情報提供される。
ホール関係4団体では今回のガイドライン制定に際し、「ホール営業者等の皆様に、本ガイドラインの制定趣旨の十分なご理解と遵守の徹底により、お客様が楽しみながら多様な賞品を選べる環境の整備に努めていただくようお願いする」としている。
また、これに伴い、平成18年のホール関係5団体(当時)決議については、今回のガイドラインに一本化される。加えて今後、ホール関係4団体の総意に基づき、必要に応じて改訂を行う場合は、警察庁の確認を受けることになるという。