【コラム】『マイジャグラーⅤ』、設定の使用比率は…?出玉率は高めに推移!?

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©KITA DENSHI

今回は、6号機ジャグラーシリーズ第3弾となる「マイジャグラーⅤ」の実績データを検証してみたいと思います。6号機ジャグラーの中でも話題性やスペックはトップクラスと言えそうです(文=飯田信一/メイドインサービス)。

集計期間は、12/6の導入初日から2週間分のデータです。

設定 使用比率 平均投入 出玉率 コイン単価 勝率
11.0% 17,542枚 97.5% 2.09円 16.38%
36.3% 17,106枚 98.5% 1.88円 34.32%
34.5% 17,106枚 100.2% 1.60円 41.92%
12.3% 21,883枚 103.8% 1.11円 67.63%
4.8% 23,027枚 106.3% 0.99円 73.85%
1.5% 27,787枚 111.0% 0.37円 94.44%

ホールにとって、この先の営業を考えると大変重要な位置づけとなるであろうジャグラーです。現役機として、『マイジャグラーⅢ・Ⅳ』といまだ人気機種の地位を確立していますが、そこへ『マイジャグラーⅤ』の導入と言うことで、Ⅲ・Ⅳが撤去されるまでどのように共存させていくかが難しい課題になっています。

データでまず注目頂きたいのは、設定の使用比率です。この先もジャグラーシリーズは複数登場すると思われますが、5号機の実績を踏まえれば『マイジャグラーⅤ』がホールにとって一番の重要機種であることは間違いありません。

前回導入の『ファンキージャグラー2』も同様でしたが、やはり設定②③の比率が7割以上を占めています。ベースを上げて、稼働を伸ばしつつ、最低限の信頼度は確保しておきたいと言うホール側の意図が強く見受けられます。④も含めれば、8割以上が中間設定と言えそうですね。

しかし⑤⑥の使用比率は想定よりも低い印象です。これだけ重要な機種と言う位置づけにも関わらず、高設定アピールは少々物足りなさを感じますね。⑤⑥合わせても6.3%ですから20台に1台あるか無いか程度、と言う比率です。この先の最重要機種と言う意味合いを含めれば、導入2週間の実績として少々低いと言わざるを得ないです。

とは言え、まだⅢ・Ⅳと現役の人気機種が稼働中なので、どちらも活かそうと思うとこのようなベース設定にならざるを得ないと言うのがホール側の傾向と思ってください。

となると来年2月以降、『マイジャグラーⅢ』も『マイジャグラーⅣ』も撤去された後の『マイジャグラーⅤ』の高設定使用比率が急激に上昇する可能性が高まってきます。それまでは緩やかに運用する事がベターなのかもしれませんし、5号機との共存は非常に難しい選択なのです。

続いて、非常に面白い傾向として紹介したいのが、設定①②③の平均投入枚数がほぼ同じという点です。実は、前回の『ファンキージャグラー2』の稼働実績も同じ結果です。

ホールの信頼度も影響していると思いますが、今のところ、ユーザー側の『マイジャグラーⅤ』に対する期待値が上回っている証拠だと考えます。ただ低設定ばかりの運用を続けているホールに関しては、低設定の急激な稼働低下は避けられないと思ってください。せっかく6号機の最新ジャグラーに稼働を付けたい時期なのに、自ら手放すのは得策ではありません。

出玉率は高めに推移

次に出玉率ですが、メーカー発表値と比較すると全設定で高い実績が出ています。特に高設定域④⑤⑥の出玉率は、1.0%以上高い実績です。ジャグラーシリーズには珍しい現象ですが、上振れしていると考えれば集客や増客にも繋がりやすい要素です。

逆に見れば、設定①も上振れしているため、粗利確保への期待値は若干低下していしまいます。稼動は良くても粗利確保が難しいとなれば、今後の役割に微妙な変化も出てくるかもしれません。

コイン単価もかなり低い部類に入る数値ですから、余計に粗利確保は難しい機種としてホール側からの悲鳴が聞こえてきそうな実績値となっています。ジャグラー以外で粗利確保が難しい昨今のホール事情を考えれば、低設定域の出玉率上昇はかなりの痛手になる可能性を孕んでいますので、ジャグラーの設置シェア見直しを慎重に進めて欲しいと考えます。

そして最後に勝率です。これは特に設定担当者の方には伝えておきたいのですが、設定①の勝率が異常に低いので、今後設定①を使用する場合、打ち手がほぼ確実に負けると言う前提で使用を考えてもらいたいと思います。

設定①を連日使用する運営では、『マイジャグラーⅤ』の稼働・信頼も劇的に低下してしまうことを肝に銘じ、『マイジャグラーⅤ』の運営・設定調整をお願いします。

ジャグラーシリーズの運用が非常に難しい時期に突入しましたが、ジャグラーも含めたそれぞれの機種の役割とは何なのか?来年2月以降の完全6号機時代に向けて、しっかりとメリハリをつけた運用が年末年始に求められます。

特に『マイジャグラーⅤ』の運用はとてもデリケートなものになるでしょう。更に正月明けからの運用も大変に難しいと思います。2月以降の営業を踏まえて考えれば、ユーザー側が6号機時代も通えるホールか、否かの判断をする時期ということを念頭に、パチスロの設定調整・運営をお願いします。

それではまた。

◆プロフィール
飯田信一(いいだしんいち)
1975年、東京生まれ。好きなパチスロ機は『ひぐらしのなく頃に祭』『HANABI』『ガメラ』など。パチスロ運営に関わるコンサルティグ業務、セミナー講師、メーカーの開発・販売支援などに従事。パチスロ運用のご相談は、メールアドレス(iida777@mis1979.com)まで。

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