同社では、この要因として、貸金業法の改正やAPEC開催に伴う入替自粛などにより8月以降の稼働が大幅に低下したこと、利益幅の少ない低貸玉市場が拡大したことなどを挙げている。また、利益面での減少については、低下した稼働の回復を最優先の課題とし、利益を落とす選択をしたためとしている。
今期の業績を受け、韓裕社長は「利益幅が少ない低貸玉市場で交換率の等価交換傾向や新台入替による集客など競争が激化しており、ますます利益が出にくい状況になっている。将来的には30%まで拡大していくと思われる低貸玉市場が今後の大きな課題になっている」と述べた。
次期の経営計画に関しては、15店舗の新規出店に既存店、改装店を合わせ426億円の設備投資を予定。売上高2兆2240億円(前年比9.1%増)、営業利益453億円(同7.9%減)、経常利益454億円(同7.0%減)、純利益245億円(同11.0%増)を見込んでいるが、東日本大震災の影響による不確定な要因が多く、それらに関しては期中に臨機に対応していくとしている。
なお、東日本大震災の影響については、震災後に営業を中止した同社グループ79店舗のうち、津波被害が大きかった石巻店を含む2店舗が現在も復旧していないこと、震災被害と計画停電における機会損失が約25億円(粗利ベース)、利益損失が約11億円(経常利益ベース)に上ることが報告された。