【コラム】BT機とノーマルAタイプ、設定運用に違いはあるのか?

投稿日:2025年8月20日 更新日:

BT機は今後シェアが拡大していくことが予想されますが、やはりノーマルAタイプ(以下、Aタイプ)の延長という考え方が重要ですので、今回はAタイプの設定運用方法を基にBT機の設定投入手法を解説していきます(文=三木貴史/㈱エスサポート代表取締役)。

BT(ボーナストリガー)機が登場して2ヵ月あまりが経過しました。あくまで私見ですが、BT機の結果の良し悪しは、スペックや仕様よりも、Aタイプとして、パチスロとしての出来に左右されたと感じています。

それは、プレイヤーがBT機を“Aタイプの延長”として見ていることの表れで、Aタイプとして単純に面白いかどうかが、BT機の評価基準となっているのだと思います。

今回はBT機を含めたAタイプの設定運用の基本的な考え方を解説したいと思います。まず、Aタイプ、BT機は出玉のブレが小さく、設定が出玉に直結することから、自店の設定運用がプレイヤーに伝わりやすいジャンルです。

多台数設置が基本の『ジャグラー』には中間設定、高設定を大量に投入して高稼働を維持し、少台数のその他Aタイプは低設定で放置するホールも多いかと思います。ですが、自店の設定に対する信用度を落とさないためにも、設置台数が少ないとは言え、丁寧な設定運用が求められます。重要なのは次の5点です。

①大負け台のフォロー
これはAタイプやBT機に限ったことではありませんが、大負け台を打っていた本人、データをチェックしていたプレイヤーなど、翌日の結果を気にかけているプレイヤーは多いです。その台が翌日、プラスに転じていれば、ホールに対する好印象度合いは増します。

差枚数で2,000枚の負けから、設定4以上の投入を検討したいところです。もし、3,000枚以上負けている場合は、必ず設定4以上を投入してフォローしましょう。

②連続負け台のフォロー
1,000枚未満の負けであっても、それが10日間も続いていればその機種は見捨てられた印象となります。そのため、連続して負けが続いている台にも高設定を投入してフォローしていくことが大事です。連敗が許容されるのは1週間まで、と考えておきましょう。

③イベント時に稀に設定6
設定6の投入タイミングは、稼働が上がりにくい平日平常日ではなく、やはりイベント時や休日が望ましいです。設定6が投入されることを刷り込むことができれば、中間設定の客滞率は伸び、稼働アップにつながります。ただし、投入しすぎると、低設定での運用時に見切られやすくなります。結果、稼働が伸びず利益も取れない事態となるため、投入頻度には注意が必要です。

④示唆があれば設定2の活用
Aタイプ、BT機を打つプレイヤーにとって、設定1ではないということは非常に重要です。そのため、設定2以上示唆演出が搭載されている機種には積極的に設定2を投入しましょう。ただし、設定1でも甘い技術介入機には無理して投入する必要はなく、あくまで利益が残る範囲での設定2の投入というイメージです。

⑤コイン粗利、利益率よりも台 粗利に注目
機種を管理する際、コイン粗利、出玉率、利益率を参照することが多いですが、Aタイプに関しては台粗利に注目するべきです。「IN枚数5,000枚、コイン粗利40銭、台粗利2,000円」と「IN枚数1万枚、コイン粗利20銭、台粗利2,000円」では、同じ台粗利でも後者のほうが価値は高いです。

Aタイプでは目標とする台粗利が確保できているならば、薄利にして稼働アップを目指すべきです。この5点を設定運用の基本として考えていきましょう。

◆プロフィール
三木 貴史
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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