「ホールコンピュータが死語になる」との強烈なキャッチコピーを引っさげて登場したマースユニット&コンピュータ『ユニコン』。展示会当日(東京会場)その革新的な提案に引き寄せられた多くのホール関係者が来場、熱気に包まれた。
この『ユニコン』には従来の貸玉(メダル)機能に加え、これまでホールコンピュータが担ってきた遊技台データの収集機能が搭載された。これにより(1)プリペイドおよび会員カードの売上データ、(2)遊技台データ、(3)遊技動向などの顧客データ、の3つのデータを“ALL IN ONE”で収集・管理・活用できる、有機的データ結合の精度向上を実現している。
マースでは台データを扱うホールコンピュータ、景品管理システム、そして会員管理システムを統合する「総合管理システム」を2011年に提案していた。台データに景品管理と会員管理を紐づけることによりプレイヤー目線に立った「PL(PLAYER)指標」という新しい考え方をいち早く提唱していたが、ユニットに台データの収集機能を融合させたことにより、従来以上に精度の高い客単価、遊技時間の把握に大きく道を開いている。
また、同社では、さまざまなデータがとれる利点を活かし、現在課題となっている依存症対策にも『ユニコン』を役立てたい方針だ。とくに依存症対策で政府の関係閣僚会議から求められていた「自己申告プログラム」(消費金額をプレイヤーの自己申告によって制限するプログラム)の拡充に有効であることから、依存症対策としての活用も大きく期待される。
さらにプレイヤーに利便性を高める新機能として、(1)ミニ貸し(あと少しだけ遊技したいときの少量貸出し)、(2)持玉キープ(持玉を任意の数で残しておく安心便利機能)、(3)呼出ランプとの連動機能、(4)プッシュ通知(顧客に伝えたい情報をユニット画面に通知)も追加されている。(4)のプッシュ通知では自己申告プログラムに基づく制限通知としても活用できる。
一方、従来機能をバージョンアップし、より質の高い接客力をサポートする『接客サポートシステムV2』が、もう一つの目玉として発表された。より迅速な接客サポートを目指し、ホールスタッフに対し、顧客の呼出や来店通知を腕時計状の『ウェアラブル端末』を通じてバイブレーションで通知するもので、インカムに代わる、あるいは補完する新たな伝達機能方式として提案された。
展示会は7月12日に大阪、14日名古屋、19日には福岡でも開催される。