セミナーは今年6月に続く第2弾。同社では昨年9月、ホールコンピュータから集計される従来の「台データ」に加え、CRユニットから上がるカードデータ「客層データ」を紐づけ、非会員の客数もカウントする「MSD」(マース戦略データ)を発表。「客単価」はもとより、機種別にプレイヤーの遊技意欲を見る「メイン比率」(その機種を打っている遊技客のうちメインで打つ客の比率)などの新たな経営指標を提案していたが、前回に引き続き今回のセミナーでもMSDに集計された実データを踏まえた稼動アップに対する考え方がテーマとされた。
この中でMSDプロジェクトチームの澤田陽介リーダーは、「アウト依存の考え方を見直すべきだ」と指摘。その上で導入2週目以降のデータを確認し、「アウトだけではなく、遊技客の意欲を見るPLアウト(その機種に対する遊技客ひとりあたりの平均アウト)やメイン比率から今後の営業方針を決定していく必要がある」と強調した。
一方の新製品ではタッチパネル式で操作性を向上させた『景品・会員管理マルチターミナルPOS m8850』。ウェーブ加工により、一段ときらびやかに発光する『新パーソナルランプ』。そして新台入替に伴うホールコンピュータや台ランプ、情報公開機器等の新機種情報更新を一度の操作ですべてに設定できる『機種情報自動取得サービス』も提案された。
記者会見で松波明宏社長は、とくに『m8850』に触れ、「POSは当社の原点。今回の新製品ではキーボードレスのタッチパネル式を提案。当社のホールコンピュータをご採用頂いているホール様にあっては景品の発注業務や伝票入庫、会員入力などPOSでも行なえるスタイルを提案させて頂いた」と説明した。また「会員カルテ」も搭載。氏名、来店回数、嗜好景品等(タバコの銘柄等)の「接客重要情報」を表示するなど接客レベルの向上支援も提案された。
また松波社長は、同社が切り開いたAir紙幣搬送の領域に新たなるチャレンジとして『立体Air紙幣搬送システム』を参考出品したことも説明した。従来島端ごとに設置していた金庫を事務所内に移動。現金の集中管理方式が提案されている。
マース社の展示会は今後、名古屋(9月9日)、大阪(9月10日)、福岡(9月11日)でも開催される。