オーテミ倒産で貯玉補償が問題に

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 5月15日の日遊協定例記者会見で、先日倒産した北海道のパーラー企業・(株)オーテミの貯玉会員への補償が問題化していることが明らかになった。

 これは、帯広市を中心に店舗展開していたオーテミが経営不振により5月12日に釧路地裁帯広支部に自己破産を申請したことを受けて、同社が貯玉・再プレイシステムを取り入れて経営していた8店舗の貯玉が補償されるのかが焦点になっており、一部道内の新聞等では「補償は見込み薄」などという報道がされていた。また、オーテミ社長および、破産申立代理人の弁護士からも、貯玉会員に対して、「会員の皆さまも破産債権者となり、債権の届出をする権利を有しておりますが、租税債権と労働債権の一部を支払うことがやっとで、貯玉会員の皆さまへのお支払いの可能性はない」という旨のお詫びとお知らせが新聞紙面で告知されていた。8店舗の貯玉会員は5万3000人に上る。

 これに対して日遊協・深谷会長は、

「8店舗中、1店舗は貯玉補償基金に加盟しており、この1店舗に関してはきちんと基金制度に則ってファンの貯玉を100%補償する」

 と反論し、また、ファンに不安と誤解を与えないよう近日中に新聞各社に報道の誤りと貯玉補償基金の存在を書面によって告知することを明言した。なお、貯玉補償基金に加盟している1店は、札幌市内にある『プチテミス新琴似店』で、貯玉数は約57万個、貯メダル数は約3万枚の約290万円相当。会員数は約4300人となっている。

 一方、その他7店舗は『プチテミス新琴似店』と異なるカードシステムを使用しており、その内2店舗しかカード会社の基金に加盟していないこともあり、「ファンの保護が前提だが、他店の貯玉をどう対処していくかいまカード会社などと検討している」と述べた。また、「日遊協からはファン保護と、この貯玉システムが社会問題化しないようカード会社に要望した」とも伝えた。

 現在、会員の貯玉を補償する基金には、「貯玉補償基金」と「自工会基金」、そして今回オーテミの7社が利用していたカード会社・マースエンジニアリングの「補償基金」と3つの形態があり、貯玉補償基金と自工会基金は資本力の増強を目指し今年4月に統合する方針が決まっていた。補償基金は、全国的に貯玉再プレイシステムの導入は増えているものの基金への加盟率は半数にも満たないなどの問題もあり、今回のオーテミの倒産により基金制度の方向性が再度検討される見通しもでてきた。

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