早大「マネジメント講座」、32名が修了

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 東京都遊連が早稲田大学と提携し、同大学エクステンションセンターで9月から開かれていたパチンコ産業向け『サービスマネジメント講座』の最終講義が12月9日、都内ホテルでおこなわれ、オープンセミナーとなった講義には一般参加者を含め約150名が受講した。

 講義は、同大学マーケティング研究所所長の永井猛教授がマーケティング戦略「マーケティングの失敗例に学ぶ」をテーマに、他産業のビジネスモデルの成功・失敗事例や、ビジネスを成功に導く経営者の役割、人材育成の考え方などを紹介した。

 永井教授はとくにビジネスモデルがビジネスとして成立するための条件として、「例えば、ビールを売るためにはまず家庭に冷蔵庫がなければ多くの人は買わない。消費者金融が伸びたのも失業率が高いという社会環境があったから。つまり先行条件が整わないとビジネスとして成り立たない」と先行条件の重要性を指摘した。また、先行条件が変わった場合はビジネスを見直さなければならないと強調し、「パチンコ業界も先行条件が変われば、1年後くらいには大きな構造変化がくる。これまでのビジネスモデルでいいのか、早く行動する人とそうでない人に分かれると思われる」と述べた。

 また、眼鏡、コンタクトレンズ、レーシック手術という流れで動いている視力の矯正に関するビジネスモデルを引き合いに出し、「新しい技術ができてもそれがすぐにビジネスとして成功するというものでもない。技術シナリオのほかにも市場シナリオも見るべきで、どうなればユーザー、顧客がそれを受け入れるかを考える必要がある」などと述べ、経営者としてはこうした市場ニーズを的確に把握することも重要と強調した。

 なお、今回の講義で第3期早稲田大学『サービスマネジメント講座』の全日程が終了し、全11講義中7講義以上を受講した32名には講座修了書が贈呈された。全11講義には、マーケティングやサービスマネジメント、ファイナンシャルマネジメント、管理会計、人材管理などがあり、受講者はパチンコの近代経営に欠かせない知識や見識、他産業の現況などを学んだ。

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