加藤教授が同研究調査の中間報告として提案した「パチンコ依存症防止対策プログラム」は、パチンコ依存症専用のホームページを構築し、依存症に対する社会的アプローチとコミュニケーションを図り、その上で広く予防施策と啓蒙を推進していこうというもの。HPには自分の依存度がセルフチェックできる機能や、心理カウンセラーによるカウンセリング機能も想定している。また、すべての情報提供は加藤研究室の全面監修のもと、最先端の依存症の専門精神科医、大学教授、心理カウンセラー、IT(情報技術)の専門家などがチームを組み、共同研究、運営体制の構築を目指していくという。
加藤教授は今回の取り組みに対して、「依存症者は意思が弱いなどと誤解されているがそうではない。自分にとって害となると分かっているのに止められないのは病気と考えた方がよい。都遊協が依存症を病気と捉え、治療に立ち上がったことは素晴らしいこと」と評価し、「この対策プログラムが依存症社会といわれる日本を大きく変えていくきっかけになる」との見解を示した。
なお、理事会ではこの委託事業を今後も推進することとし、継続して研究・対策費用を支出することを決議した。