在日韓人も世代を重ね、3世、4世の世代へと入っている。一方で先人の苦労、努力を風化させることなく、後世に伝える必要性も訴えられてきたわけだが、このたび3年に及ぶ開館に向けての準備が結実。11月24日、東京都港区の韓国中央会館別館内に《在日韓人歴史資料館》がオープンの運びとなった。
今回の開館にあたり同館の羅基台事務局長は「在日の歴史を風化させないための、資料館の必要性は10数年前から感じていた。開館に向けた資料収集のなかで、物品等を処分したとの声も多く聞き、あと5年、10年早く取りかかっていればと残念な気持ちもある。時代とともに多くの1世の方が亡くなっているが、先人の苦労を3世、4世の世代に伝えていきたい」などとコメント。若い世代の在日韓人に歴史を伝えることの重要性を訴えるとともに、開館を機会としての、幅広い資料提供に期待した。
歴史資料館の開館にあたっては、構想はあったものの、資金面の問題などに直面。民団がバックアップすることで具体的に話が進んだ。準備段階では在日、日本人研究家からなる11名の調査委員会を設置、資料収集、精査にあたっている。
なお、資料館では物品の展示に加え、在日関連の図書、映像を集めた図書資料室、映像資料室も設置。今後も資料を増やし、企画展なども催したいとしている。
在日韓人歴史資料館
東京都港区南麻布1−7−32
韓国中央会館別館3F
TEL 03(3457)1088