同友会、『チューリップ物語IV』問題を説明

投稿日:

 有限責任中間法人・日本遊技産業経営者同友会(吉川篤代表理事)は11月15日、同友会事務局にて定例記者会見を行った。会見内容は当日開かれた理事会の報告等で、特に同会のプライベートブランドである『チューリップ物語IV』(大和工業製)の問題について多くの時間が割かれた。

 説明によると、『チューリップ物語IV』の問題とは2点ある。1点目は、同機の初期ロット497台の一部に型式試験時とは違う「玉送りカセット」が製造段階で混じっていたもので、大和工業側は初期ロットの納品先である51店舗すべてに型式試験時のカセットを変更届出書類と共に送付し対応を求めていた。

 2点目は、同機の鍵飾りに不具合が発覚、工場出荷時の鍵からパーラー独自の「ハウスキー」に変更した際に鍵飾りの影響で鍵がささらない、ささっても回せないなどの問題が生じており、この問題でも大和工業側は対策部品を用意していた。しかし、行政側からカセットや鍵飾りの変更は変更届ではなく変更承認申にあたるとの指摘から、10月26日から一旦営業を停止(11月8日に営業再開)させるなど混乱が生じていた。

 同問題の発覚により、10月27日からの3日間で大和工業による目視点検が実施され、同社・豊川工場での再検査が行われたが、正式見解としてカセット問題では成分の差異はあるものの、非正規品が型式試験時のものと形状が同一であることから「遊技機の性能に影響を及ぼさない」として型式外には当たらないとの行政判断が下されたが、鍵飾り問題では明らかに対策部品の形状が型式試験時と異なるため変更した時点で「型式外」となった。ただし、鍵飾りを変更し型式外であっても、一般的な法令解釈に従い部品交換や入れ替えまでは継続設置は可能であり、この見解を示した同友会と大和工業からの文書通達により11月8日から営業が再開された。

 この問題に対して同友会の吉川会長は「足かけ2年をかけて進め、具体的なものとなって(同機が)世に出た中で、この事態が生じて誠に遺憾である。ただし、基本的な問題はメーカーにあるが、同友会が進めた中での問題であるため、会として(導入)ホールに対して申し訳ないと思っている」と謝意を表明。

 今後の補償問題については交渉中とのことで具体案は示されなかったが、同友会が導入パーラーと大和工業の間に立つかたちで基本線を整理し、個別に対応を進める方針を明らかにした。

-業界ニュース

© 2024 グリーンべると(パチンコ・パチスロ業界メディア) Powered by AFFINGER5