石川のパーラーが敷地内の交換所を提訴

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 石川県野々市町でパーラー3店舗を経営する西原物産は、敷地内に交換所を構える金沢市の中村直秀さん(84)を相手に、交換所の撤去を求める裁判を起こし、9月14日、金沢地裁で第1回口頭弁論がおこなわれた。9月15日付け北國新聞が報じた。

 口頭弁論では、中村さん側の代理人弁護士が「賃貸借契約による月1万円の賃料を支払ってきており、今後も継続して景品交換業務を営む」とする答弁書を提出し、争う姿勢をみせた。

 訴えによると、中村さんは1990年代から3店舗の敷地の一部を借りて交換所を運営していたが、この3店舗に景品を納入する業者が今年6月に中村さんとの取引を中止。5年前に県内の交換業務に参入したケンゼンが敷地内に新たに交換所を設置した。西原物産は、中村さん側が交換所を撤去しないのは違法だと主張している。

 中村さんは県内のパチンコ景品交換業務に影響力を持つ存在だったが、5年前にケンゼンが交換業務に参入。西原物産も取引先をこの会社に変更しており、訴訟の背景には、県内の景品交換業界の勢力図の変化が関係しているとみられている。

 県内の景品交換業務をめぐっては、中村さんが2001年に健康上の問題から引退する意向を示し、業界の健全化を目指すとする県警が側面支援するかたちでケンゼンを設立した。その後、ケンゼンが中村さんから融資を受けていたことが発覚。役員に就いていた県警OB5人が同社を退任し、県警側が業界から撤退した経緯がある。

 関係者によると、県内の景品交換業務は中村さんが独占的に担っていた時代があったが、現在はケンゼンに替えるケースが増えている。ケンゼンには現在も県警OB1人が役員に就いているが、県警生活安全企画課は「業界を監督する権限はなく、特定業者の支援はしていない」と同紙の取材に答えている。

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