この取り組みは今年1月27日開催のパチンコ・パチスロ産業21世紀会賀詞交歓会で表明されたホール5団体(全日遊連、日遊協、同友会、PCSA、余暇進)の合意に基づく環境対策の一環。先の合意では、「ライトダウンキャンペーンへの参加」「チャレンジ25%への参加」「屋内設置清涼飲料自販機の営業時間外の消灯」「電力削減ノウハウ集・ポスターの作成」の全4項目が掲げられたが、これは4番目の「電力削減ノウハウ集・ポスターの作成」に該当する具体的活動となる。
会見で薛座長は、「省エネへの取り組みがまったく手に付いていないホールはまだまだ多い。この取り組みをキッカケに最初の一歩を踏み出してもらうことができればいい」と述べ、四半期ごとに発信テーマを設定し、各団体の広報誌および業界誌を通じて消費電力削減に向けた具体的なノウハウを4コマ漫画でわかりやすく伝えていく考えを示した。四半期ごとの発信テーマは、「朝の営業開始時の省エネ・ノウハウ」(4-5月)、「冷やし過ぎホールの実温管理」(7-8月)、「閉店後の省エネ・ノウハウ」(10-11月)、「冬場に有効な省エネ・ノウハウ」(1-2月)。
またエコホール宣言の目標について薛座長は、2012年度1年間に全国ホールから排出されるCO2を07年度比で15%削減する方針を説明。全日遊連が環境自主行動計画に明記した数値目標と共有する考えを示した。
一方、昨年の政権交代で誕生した鳩山内閣が2020年度までに90年比25%減という従来の同6%減から大幅に引き上げる方針を打ち出している点について薛座長は、「このハードルを越えるためにはホールの省エネ努力だけでは対処できない可能性がある。遊技台や島設備を省エネ仕様に変えていく必要があるだろう」と述べ、遊技機および周辺機器メーカーの開発努力が不可欠になるとの見方を示した。