それによると3月15日の合意後、PCSAは合意内容に一部修正を求める意見表明を2度にわたって文書で提出。1度目は3月18日付、2度目は3月28日付となっていた。
PCSAが求めた一部修正は(1)ネオン及び屋外広告塔の消灯と、(2)広告宣伝(テレビ、ラジオ、折込広告、メール配信等)の自粛に関する対象エリアの縮小、そして(3)営業時間の短縮の削除の3点。全国ホールを対象としていた(1)及び(2)の自粛について電力供給が逼迫している地域に範囲縮小を求めたほか、東北電力並びに東京電力管内で営業するホールを対象としていた営業時間の短縮についても撤廃も視野に再検討を求め、とくに営業時間の短縮については、ホール営業者の経営基盤を根本から崩しかねないこと、また従業員の雇用維持に営業者として責任を持つ必要のあることを強調していた。
さらに2度目の意見表明では計画停電の発表が直前の前日夜や、当日になって突然中止されるなど混乱を来している現況に触れながら事前準備を万全にするため東京電力と交渉の機会を持つ重要性を指摘。ホール5団体が協調してこれに取り組むべきだとする考えを提案するなど営業時間の短縮よりも徹底した節電対策に軸足を移すべきだとの主張を展開したが、「営業時間の短縮」をめぐる意見の隔たりは最後まで埋まらず、「他の団体の同意を得ることができませんでした」と3月30日になってPCSAはHP上で報告している。
一方、PCSAの離脱を受け、全日遊連、日遊協、同友会、余暇進のホール4団体は、先の5団体合意を改訂。PCSAを除く4団体連名に変更するとともに、ネオン等の消灯及び広告宣伝の自粛の対象範囲を「全国ホール」から「被災県及び計画停電実施地域」に改めている。被災県は岩手、宮城、福島、茨城の4県。
なお対象エリアを「東北電力、東京電力管内」としていた営業時間の短縮についても一律に「被災県及び計画停電実施地域」に変わっている。