山梨大などが開発した新システムをマルハンが支援

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模型を使ってシステムを説明する山崎山梨大名誉教授。

 山梨大学と光輝(宮川泰一社長)及びフォーガ(山崎晴明社長)による山梨大学共同研究チームはこのほど、水害抑制と雨水利用による渇水対策の両方を実現する「新型雨水タンクシステム」を開発。9月3日に山梨大学甲府キャンパスで行われた記者発表会では、同システムの概要が説明されたほか、有効性を確認するための実証実験にパーラー最大手のマルハンが協力することも明らかにされた。

 「新型雨水タンクシステム」は、豪雨時には河川や地面に水を排出し、渇水時には雨水を貯めて商業施設のトイレや植栽への散水に利用できるなど、水害抑制と雨水利用の機能を併せ持った日本初の地下タンクシステム。排水と貯水をインターネットの気象情報や過去の降雨データに基づいて自動制御でコントロールし、タンク内を最適な水量に保つことで水害抑制と雨水利用を両立させる。

 研究チームでは、各種公共施設やショッピングモール、アミューズメント施設のほか、農業施設や災害時に大量の水が必要とされる病院などでも利用できるとしており、数年後の実用化を目指し、マルハン店舗を利用して1年間の実証実験が行われる予定。

 フォーガの社長であり、同システムの開発を担当した山崎晴明山梨大学名誉教授は「応用できる分野は多いはず。将来的には複数のシステムをコントロールすることで都市型の小規模分散型ダムも可能になるのではないか」と話している。

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