啓発週間の初日に依存問題フォーラムを開催

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フォーラムは第1部、第2部ともに500人を収容できる会場がほぼ満席になるほどの盛況ぶりとなった。

 業界14団体で構成するパチンコ・パチスロ産業21世紀会と全日本社会貢献団体機構で構成するパチンコ・パチスロ依存問題フォーラム実行委員会は5月14日、都内中野区のなかのZEROで「パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム」を開催した。

 同フォーラムは、2部構成で進行。業界関係者向けに行われた第1部では、阿部恭久代表が基調講演を実施。阿部代表は今回フォーラムを開催するに至った経緯を説明したのち、パチンコ・パチスロ依存問題に関する対応の現状と課題を報告。その中で阿部代表は「遊技業界の最も新しい課題は、4月12日に閣議決定された『ギャンブル等依存対策推進基本計画』への対応」とし、業界として求められている主な取り組みを紹介した。その後「遊技業界の取り組みは全体的には10数項目あるが、2019年度中の対応が求められた取り組みがほとんどとなっている。今後21世紀会では基本計画に基づき、実施すべき取り組み内容を整理したうえで、具体的に対策を検討しその結果について業界全体に知らせていきたい」と述べた。

 その後の助成金内定式では、認定特定非営利活動法人ワンデーポート、一般社団法人神戸ダルクヴィレッジ、特定非営利活動法人ちゅーりっぷ会 長崎ダルク、一般社団法人むらワーカーズホームの4団体に、2019年度全日本社会貢献団体機構特別助成の内定証が贈られた。

 続くパネルディスカッションでは、リカバリーサポート・ネットワークへ出向経験のある5名が、自身の経験した相談内容などを紹介し、他のパネラーが質問を行うといった形式で意見交換が行われた。

 パネルディスカッション後には、認定特定非営利活動法人リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)の西村直之代表理事が登壇、「パチンコと他のギャンブル産業との違いは、対人サービスであるかどうかにつきます。その中で依存問題への対応というのはお客様を大切にしていくための取り組みの1つ。これは長い目で見ていけば産業の発展や社会に役立つ取り組みです。上から言われてやるのではなく、自分たちで考えてこれからも取り組んでいってほしい」と総括した。

 第二部では、RSNの西村代表(精神科医)が基調報告「パチンコ・パチスロ依存問題の正しい理解のために」を講演したほか、日工組社会安全研究財団パチンコ・パチスロ遊技障害研究会員の坂元章氏(お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系教授)と、浦和まはろ相談室代表の高澤和彦氏(精神保健福祉士)が事例報告を行った。

 さらに、第一部で全日本社会貢献団体機構の2019年度特別助成を受けた4団体の代表者がそれぞれ日頃の活動等を報告した。

 当日は収容人数500人の会場が第1部、第2部ともにほぼ満席という盛況ぶりで、依存問題への関心の高さが感じられた。

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