自民が上限数で譲歩したことから、上限数の見直し時期については「開業から5年後」から「1 ヶ所目の認定から7年を経過後」に短縮する方向。政府の認定から実際の開業まで数年程度かかるとみられ、認定から起算することで実質見直し時期を前倒し、「誘致に意欲的な地方に応える狙い」(4月3日付読売新聞朝刊)だ。
カジノ入場料についてはカジノに入り浸るギャンブル依存症を防ぎたい公明が8,000円から譲らず、入場料を抑えることで観光振興につなげたい自民の5,000円との隔たりは埋まらなかった。
2月21日に政府案として提示された入場料は2,000円。公明党は、当初から政府案の2,000円を低すぎると指摘し、依存症を広めない観点からも、少なくともシンガポールを同じ8,000円にそろえるべきだと主張していた。
一方の自民党は、2,000円以上で過度な負担にならない水準が妥当との考えを3月半ばまでに回答。その後シンガポールの1人当たりの国内総生産(GDP)が日本よりも多いことなどを理由に5,000円を提示していた。
自公ではすでにカジノへの入場回数を週3回かつ月10回までとする入場制限と、IR施設全体面積に占めるカジノ施設比率を3%までとする面積制限で合意している。