その甘さから中々導入をためらいがちなパチスロ新台『ディスクアップ』ですが、集客や来店動機を創出するうえで同機が果たす役割は大きいといえます。本機の持つ価値を考えてみましょう(文=三木貴史/エスサポート代表取締役)。
スペックは5号機ライク
随所にパワーアップ要素
現状、パチスロにおいては高単価機種が集客の柱となっているホールが多いです。しかし、その単価についていけないユーザーが多いこともまた事実で、中単価.低単価機、また、ユーザーが甘いと感じる機種群をバランスよく店内に設置できるかも稼働を大きく左右します。
そこで、集客や来店動機の創出に欠かせない、年明けに導入予定の新台『ディスクアップ ULTRAREMIX』を評価していきます。
スペックは純増6.5枚/Gの擬似ボーナス+ATタイプです。通常時は効果音と消灯演出が絡んだ出目で楽しむゲーム性に変わりありませんが、擬似ボーナスとなったため、ボーナス成立の次ゲームから擬似遊技となり、ボーナスを揃えるまでコインロスがない仕様となりました。
リアルボーナスのリーチ目を好むユーザーにとっては好き嫌いが分かれるものの、コインロスがないのはお得感があり受け入れられると思います。
BIGボーナス中は前作同様、ビタ押しでATゲーム数の上乗せを獲得する技術介入があります。技術介入の発生率は1/4で、ビタ押しに成功するとG数を上乗せします。
今作から獲得G数は少なくなりますが、2コマ目押しも搭載され、より挑みやすくなっています。また、ボーナスストック抽選も行われており、ボーナス中にリーチ目が出現すると1G連が確定します。さらに、ボーナス中の1/80程度でウルトラカットインという上位の「狙え」演出も発生。目押しに成功するとより強めの恩恵を獲得することができます。
ボーナス終了後は50%でAT「ダンスタイム(DT)」に突入します。DTは1セット20G、純増0.5枚/Gで、20Gごとに継続ジャッジ風の演出が発生します。
DT終了後、DT非当選時には「DJゾーン(DZ)」に突入します。BIG中の技術介入で上乗せされるゲーム数はこのDZのゲーム数です。このあたりの仕様は前作と同様ですね。
そして、DT当選時の一部で突入する上位AT「ダンスタイム REMIX(DTR)」も搭載。1セット50G、純増1.5枚/G、継続率66%~88%でループする仕様です。なお、ATがロング継続し、差枚数2400枚に到達するとエンディングとなりますが貫通要素はありません。
前作と比較すると、BIG獲得枚数が平均260枚にアップしていますが、ボーナス合成確率は同等で、千円ベースも32.2Gに下がっています。コイン単価は2.5円、MYは2305枚で、5号機のディスクアップに近いスペックとなっています。
設定1の実出率が前作よりも少し下がるようですが、リールのコマ数が21コマから20コマに減ったことで視認性が上がり、目押しも容易となったので、導入当初は利益が取れても、最終的に上手いユーザーだけが打つようになると確実に出率100%を超えてくるでしょう。
店長カスタム機能も搭載されたので、トロフィーを仕込むことも可能となっています。
最後に、本機で最も評価できる点は、販売台数が3,000台と少ないことです。希少価値が高く、導入すれば確実に来店動機に繋がります。利益は残らない台なので多台数設置は現実的ではありませんが、交換率が高い店舗では1~2台は確実に導入しておきたいところです。
導入に際しては、『ディスクアップ2』も併用してみて、前作の稼働が悪いようなら撤去する流れがベストかと思います。
◆プロフィール
三木 貴史
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。