余暇進は7月9日、令和6年7月度の理事会・部会を開催。約150名が参加したなか、ダイコク電機DK-SIS室の片瀬宏之室長を講師に招き、「DK-SIS白書2024による昨年の振り返りとSISデータを用いた最新動向」と題した講演を開いた。
講演では、まず業界全体の市場規模の推移について2023年は遊技機設置台数が減少する中、売上規模は2012年以来の回復が見られたが、パチンコ・パチスロ別の種別売上ではパチンコは減少、パチスロが大きく増加したと報告があり市場全体をパチスロが牽引している状況を紹介。
また種別の設置台数、新台の販売台数ではパチンコが多く、業界全体でパチスロよりもパチンコの入替台数が多かったにもかかわらず業績低迷となった事から、片瀬室長は「2023年はこれまで何十年もパチンコが引っ張って来たホール営業のターニングポイントになるのではないかと思っている」と見解を述べた。
遊技機性能の面について、パチンコはゲーム性の向上が図られて人気機種が登場し始めているものの、国内の景気動向から実質賃金は右肩下がりの傾向にあり、ファンの使える金額は減少している。このような中、時間当たりの消費金額が伸びており、新台入替だけではパチンコの成績を回復させるためには厳しい環境にあることを伝えた。
パチスロはゲーム性の向上が図られつつ、消費金額の視点でもパチンコと比較すると遊びやすい環境が生まれていることからファンの支持を得ており、2024年7月現在、種別・貸玉料別の設置台数規模で4円パチンコよりも20円パチスロの方が上回っていると報告した。
このほか、損益分岐別や種別・貸玉料別、設置台数別の営業成績などの状況も紹介。パチンコのラッキートリガー搭載機やその他、個別遊技機の運用方法についてもアドバイス。片瀬氏は「少ない導入台数の機種でもファンから支持の高い機種を大切に使い、花形機種を増やしていくことを心掛けて欲しい」と話した。